学校再開後の取組でアンケート　学級日記等で心のケア　札幌市小学校長会まとめ

（コロナウイルス関連 2020-07-21付）

　札幌市小学校長会（林貞年会長）は、市内小学校で実施した学校再開に当たっての取組アンケート結果をまとめた。児童の心のケアとして、学級日記等で交流することのほか、実技を伴う教科の学習指導の工夫例など、各校から感染症対策を踏まえた取組が多く寄せられた。

　アンケートは、学校再開に当たって各校の工夫を共有することで、それぞれの学校で参考とするために実施。①感染対策指導②環境整備③心のケア④学習指導⑤学校行事⑥児童活動⑦学級活動⑧学校給食⑨教職員服務⑩学校施設活用⑪その他―の１１項目について、各校の取組を調査した。

　①では、けがをした児童の手当を職員室など保健室以外の場所で行ったほか、ごみの始末には接触を避けるため開閉式ごみ箱を設置したなどの取組が挙げられた。

　心のケアとしては、校長講話などで差別や偏見を生まない指導や、予防の指導がきつくなりすぎないような声かけをしている学校もあった。

　④では、再開後の教育課程の基本的な考え方として、対話的な活動の簡略化、年間カリキュラム７～８割程度の圧縮案作成、家庭学習の課題を適切に提供し効果的に進行。実践上の工夫としては歌唱や運動など、学校で取り組むことができないものは動画共有サイトＹｏｕＴｕｂｅを活用して家庭学習で取り組むことを児童に求めている学校もあった。

　実技を伴う教科では、感染対策を踏まえ、音楽の歌唱、リコーダー、鍵盤ハーモニカは屋外で、外国語は体育館で、図工の写生は屋外で行うなど工夫。家庭科では、１学期実施予定の調理実習を中止し、担任による調理の動画撮影を実施するなどの対策を計画した学校もあった。

　このほか、⑪では通知表発行時期の検討、専科、学年内専科などの体制を一層進めるとした取組なども挙げられた。

(コロナウイルス関連 2020-07-21付)