新生活様式における指導法　接触避け思い伝えて　札生総連が資料作成

（コロナウイルス関連 2020-07-27付）

　札幌市生活科・総合的な学習教育連盟（＝札生総連、渡部靖委員長）は、「令和２年度新生活様式における生活科・総合的な学習の時間」を作成した。新型コロナウイルス感染拡大から児童を守るため、新しい生活様式を取り入れた指導例などを紹介。外部の人との接触を避けた上で、児童の思いを伝えられる指導方法を示している。

　生活科・総合的な学習では、子どもが人やものなどとかかわることが大切とし、人とのかかわりなどを生かして思いや願いを膨らませること、体験を通して思考を巡らせることなどを尊重するとしている。

　まちを探検する授業などについて、当面、公共施設内部の見学を避け、建物の外からの見学にとどめるほか、写真やビデオを活用することなどを推奨。

　児童と地域の人との直接交流は避け、手紙、電話、ビデオを活用することを紹介。「感染拡大などの報道で落ち込んでいる高齢者に手紙を書く」など、新型コロナウイルス感染症の影響の中で課題研究を進めることなどを示している。

　新しい生活様式における学習方法として、①不特定多数の人が集まる場所（商店街、人の出入りが多い公共施設）の探検活動は当面、中に入らず、建物の外からの見学にする②校内人材（校長・教頭・栄養教諭・養護教諭・用務員・事務職員）を積極的に活用し、外部の人との直接的なかかわりはできるだけ避け、電話やＦＡＸ、メールなどを活用する③生き物単元や栽培単元は人との接触が少ないため、子ども同士の密集を避けた上で、積極的に取り組む。特に保育園児・幼稚園児、老人などとの直接交流は避け、手紙・紙芝居・ビデオ番組などで学校紹介や思いを伝えるなど工夫する④課題に対して状況下でできることを子ども自身の発想で取り組む―ことなどを示している。

　１年生の１学期で行う学校や通学路を探検する活動の指導例では、校内での活動はこれまでどおり取り組み、充実させるとした。また、学年一斉ではなく学級ごとに時間を分けるなど、児童の密集を避けるなどの工夫例を紹介。

　通学路などの学校安全については、校内での交流を提案。安全を守るものや場所について確認し、安全な行動を示すほか、登下校の際に、通学路の危険個所について振り返らせ、安全を守る設備や人、行動について話し合う機会を設けるなど、感染予防を踏まえた上で充実した授業を展開するよう求めている。

(コロナウイルス関連 2020-07-27付)