【解説】運動部活動　感染対策徹底を

（コロナウイルス関連 2020-09-04付）

　文部科学省・スポーツ庁は３日付で、通知「運動部活動に参加する学生等の集団における新型コロナウイルス感染症対策の徹底について」を各都道府県・指定都市教委教育長などに発出した。運動部活動に参加する生徒・学生に感染が拡大していることを受け、近距離での大声の回避、小まめな手洗いの励行など感染症対策の徹底を要請。感染者や濃厚接触者が差別・偏見・いじめ・誹謗中傷の対象とならないよう十分な配慮・注意を求めた。

　８月１日以降、同一の運動部活動の構成員で５人以上の感染者が認められた件数は大学７件、高校５件。校内での練習以外に練習場や対外試合への集団移動を繰り返し行っていた事例、同じ寮で生活していた事例が確認された。

　通知では、部活動の内外を問わず生徒等が集団で長時間の活動を行う場合、①飛まつ感染に留意し、近距離での大声を徹底的に避ける②小まめな手洗いを励行する③体調のすぐれない生徒等は部活動への参加を見合わせ、自宅で休養する④練習場所や更衣室、食事・集団での移動の際の３密を避ける―の徹底を要請した。

　寮生活を伴う際は生徒の健康状態に十分留意することとし、発熱などの風邪症状がみられる場合は症状がなくなって２日経過するまで個室に隔離すること、体調不良者が複数いる場合は学校医・医療機関に相談するよう呼びかけている。

　感染が確認された場合、感染者や濃厚接触者が差別・偏見・いじめ・誹謗中傷の対象とならないよう十分な配慮・注意が必要とし、新型コロナウイルス感染症に関する差別や偏見等の防止に向けた文部科学大臣メッセージの活用を要請。差別や偏見で辛い思いをする児童生徒のため、２４時間子どもＳＯＳダイアルなどの相談窓口を周知している。

(コロナウイルス関連 2020-09-04付)