文科省　学校衛生管理マニュアル改訂　１ｍ目安で間隔確保　感染レベル２の地域対象

（コロナウイルス関連 2020-09-07付）

　文部科学省は３日、『学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル』を改訂した。感染レベル２の地域における児童生徒の身体的距離の間隔を「可能な限り２㍍程度」から「１㍍を目安に最大限の間隔を取る」に変更。学校内をフェイスシールドのみで過ごす場合、身体的距離を確保する必要性を示した。

　マニュアルは、学校の衛生管理に関する具体的な事項を整理し、学校の参考とするため、５月に作成。９月３日時点の知見に基づき、３度目の改訂を行った。

　主な改訂個所は、①データ・分析の更新②地域の感染レベルと新型コロナウイルス感染症対策分科会の提言による分類との対応関係の整理③スーパーコンピューター「富岳」シミュレーション結果による教室内の換気効率の紹介④フェイスシールド活用の留意点の追加⑤部活動における大会、練習試合、合宿等の留意事項の追加⑥第６章「寮や寄宿舎における感染症対策」の追加―の６点。

　このうち、①では児童生徒や教職員の感染状況、同一の学校で複数の感染者が確認された事例の件数と分析を示した。

　②では、地域の感染レベル２における教室での児童生徒の身体的距離の間隔の目安を「可能な限り２㍍程度」から感染レベル１と同様の「１㍍を目安に学級内で最大限の間隔を取る」に変更した。

　③では、短時間で換気を行う場合（３０分に１回など）は扉・窓を広く開けることが有効であること、常時換気を行う場合、扉・窓を狭く開けていても廊下・窓側を対角に開ければ効率よく換気できるデータを紹介している。

　④では、マスクを着用せず、フェイスシールドを装着した状況で感染が疑われる事例があったことから、学校内をフェイスシールドのみで過ごす場合は身体的距離を確保することが望ましいとした。

(コロナウイルス関連 2020-09-07付)