岩農高　防災体験会に参加　災害発生時の対応学ぶ　管内建設業者が出張開催

（学校 2020-09-11付）

　【岩見沢発】岩見沢農業高校（鎌田一宏校長）で９日、防災体験会が開かれた。赤平市の建設企業・植村建設㈱が、毎年市内の「安全の駅」などで地域の小・中学生、高校生、一般市民らを招き行っていた取組を、新型コロナウイルス感染症拡大防止に配慮して出張型で開催。同校農業土木工学科の１年生２８人が参加し、実際の災害発生時の対応をシミュレーションする貴重な機会となった。

　防災週間に合わせ、毎年植村建設が開いている参加体験型のイベント。例年、安全の駅で地域住民をはじめ、同校と赤平市立赤間小学校、赤平中学校、芦別高校、新十津川農業高校の児童生徒が参加していたが、ことしは新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、各学校に出張して開催した。

　１時間目の防災講話では、植村建設の植村正志社長が自助・共助・公助や自然災害、防災時の心構えなどについて説明。また、日本防災士会から招いた講師がコロナ禍における避難などについて講演した。

　２時間目は、同社の災害発生時後方支援車に搭載された衛星通信システム、ドローンなどの最新設備に関する説明があり、注目を集めた。また、同社が保有する災害時における電力供給などに対応できるＰＨＥＶ（プラグインハイブリッド車）も紹介された。

　このほか、ドライビングシミュレーターやＡＥＤ（自動体外式除細動器）、椅子担架、水消火器体験、ロープワーク、煙道通過体験、シートベルト効果体験など楽しみながら自由に体験した。

　参加した生徒の一人は「日常では経験できない、よい体験になった」と話していた。

　植村社長は、コロナ禍で例年どおりの体験会が中止となったが、各学校に出張して行うこととなったことについて、「防災に関する経験・知識を身に付けることで、少しでも救える命が増えてほしい」と防災教育への強い思いを語った。

(学校 2020-09-11付)