富良野市樹海小 道外2校と遠隔授業 相手に合わせ伝え方工夫 比較通し地域の魅力再発見
(学校 2020-09-16付)

樹海小道外2校と遠隔授業
富良野市樹海小 道外2校と遠隔授業

 【旭川発】富良野市立樹海小学校(三木勝仁校長)は8日、ウェブ会議システムを活用した他府県との3校合同遠隔授業を実施した。大阪府茨木市立忍頂寺小学校、沖縄県南大東村立南大東小中学校と接続して交流。児童らは相手に合わせた伝え方や発表内容などを工夫するとともに、他府県との比較を通して自分の住む地域の魅力を再発見した。3校は冬にも継続して授業交流を行う。

 同校は、昨年10月にウェブ会議システムZoomを活用して兵庫県西脇市立双葉小学校との遠隔授業を開始。2回目となる12月には、双葉小と給食交流を行った。

 この日は3回目の遠隔授業。樹海小の5・6年生7人、忍頂寺小の5・6年生11人、南大東小中の5年生14人が総合的な学習の時間で交流した。

 授業は、児童の学びの視野を広げることで、他教科の学習と結び付け、より体験的で深い学びを実現させることがねらい。

 単元では、違った環境で生活する同学年児童との交流を通して、日本各地の特徴を知るとともに、住んでいる地域の魅力を再発見することを目標とした。

 3校がそれぞれ工夫を凝らしながら、自分たちの住む地域や学校などの魅力を画面越しに紹介。

 忍頂寺小の発表では、大阪府の観光地や有名な食べ物などを紹介したほか、大阪の文化について漫才形式で披露した。

 南大東小中は、前日にピークを迎えた台風の被害について報告したあと、沖縄の農業について紹介。特産のサトウキビからつくられる黒糖を食べる映像を見せたほか、島についてクイズ形式で発表した。樹海小の児童から「ゴーヤは好きか」との質問が出るなど、活発な交流が生まれていた。

 樹海小は、沖縄や大阪と比較した北海道の大きさを伝えたほか、アイヌ文化や生息動物、自校の学校行事などをスライドで紹介。

 遠隔授業を終えた児童は「漫才形式やクイズ形式で紹介するなど、発表が工夫されていてよかった」「沖縄の人でも、ゴーヤが大嫌いという人がいて驚いた」と振り返っていた。

 重点的に育成する資質・能力の一つに「相手意識・目的意識をもった表現」を設定している同校。「相手に合わせてどのような内容をどのように伝えるか」などの視点から学習を進める日常の授業の延長上に、年間を通した教育課程の中で遠隔授業を位置付けている。

 島村圭吾教頭は「取組を通し、子どもたちにどのような力を付けるか明確にすることや、どのようにほかの教育活動に結び付けるか意識して教育活動を進めている」と話していた。

 冬にも3校合同遠隔授業を予定しており、今回の成果と課題を踏まえた発展的な交流内容を計画していく。

(学校 2020-09-16付)

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