北見北斗高　４年度に理数科設置　探究活動を教育課程に　普通科も含め９月中に編成案

（学校 2020-09-18付）

常呂川調査の様子

　【網走発】公立高校配置計画で、令和４年度に理数科の設置が決定した北見北斗高校（佐々木淳校長）。文部科学省・スーパーサイエンスハイスクール（＝ＳＳＨ）の一環として取り組んでいる探究活動を教育課程の中心に据え、生徒の多様な進路に適した学科とする方針だ。現在、理数科と併せて普通科の新たな教育課程編成作業も進めており、９月中には大まかな案をまとめる予定。

　同校は、平成１５年度に道教委「北海道サイエンスハイスクール」の指定を受け、身近な地域環境に目を向けることを目的とした「常呂川フィールド総合研究」をスタート。部活動「サイエンスクラブ」も結成された。高文連理科研究発表大会での「常呂川調査」発表は現在も続いており、長い実績がある。

　指定期間終了後も、学校独自の取組として１年生の理科の授業「常呂川理科巡検」として継続し、古くから理数教育に力を入れてきた。

　平成２９年度から５年間の指定で、文科省のＳＳＨに取り組んでいる。常呂川調査など地域環境に目を向けた取組に加え、生徒自ら課題を設定し解決を目指す探究活動を取り入れた。

　また、２０年度からは、道教委・地域医療を支える人づくりプロジェクト（医進類型）の指定を受け、医師・医学生を招いてのセミナーを開催するなど、医学科および医療系の進路に対応した取組を行っている。

　こうした取組を推進してきた中、３～５年度の公立高校配置計画で、普通科６学級のうち１学級を理数科に転換することが決定した。

　地域から地球規模に至る広い視野をもって様々な課題に挑戦し、社会に貢献していこうとする意欲のある生徒を育てるため、理数科のみならず、普通科の教育課程も４年度に向けて編成作業を進めており、９月中に大まかな案をまとめる予定だ。

　理数科は、医進類型のようなキャリア重視の理数教育を受けたい生徒だけではなく、単純に理科や数学に興味がある生徒、経済や法学など理系の考え方を習得していると有利となる文系分野に挑戦したい生徒、英語でのプレゼンテーションに挑戦したい生徒にも適した学科を目指す。

　また、生徒自らが主体的に学ぶことができるよう、ＳＳＨの開始とともに取り入れた探究活動を教育課程の中心に据える。

　４年度は創立１００周年の節目に当たる。同校は「新教育課程の開始と理数科設置、再申請が通ればＳＳＨ第２期（５年間）も始まる。２つの学科がそれぞれの特色を発揮する“新生北見北斗高”スタートの年となるかもしれない」と期待を寄せている。

(学校 2020-09-18付)