３定札幌市議会代表質問（令和２年９月２９日）　人事異動など通しより高い専門性を　児童虐待防止の取組

（市町村 2020-09-30付）

　２９日の３定札幌市議会代表質問では、児童虐待の防止に向けた取組について質疑が行われた。

　町田隆敏副市長は、子ども家庭総合支援拠点の設置に向けた取組について「各区の家庭児童相談室は、子ども家庭総合支援拠点化に向けた要の機関で、要保護児童対策地域協議会（＝要対協）の事務局を担うなど、役割は大きくなっている」との認識を示した。現在、専門資格職の確保や育成、事例検討や研修の充実をはじめ、子ども食堂など民間団体も参加する要対協ネットワーク拡大や効果的な支援計画の作成などの検討を進めていることを報告した。

　その上で、子ども家庭総合支援拠点が区役所内外の子ども支援情報と機能の中枢となり、要対協による見守り態勢の確保や潜在する問題への適切な対応につなげるよう取り組んでいく考えを示した。

　また、子どもの相談に携わる職員の確保、育成に当たり、研修によって子どもの発達特性や支援技法などの専門知識を身に付けながら相談や支援などの職務経験を積み重ねる必要性を指摘。さらに「組織横断的な調整や交渉を行う総合力をもち、若手職員の指導的な役割を果たす中堅職員も併せて育成し、配置していくことが組織力を高める上で不可欠」と強調した。

　今後について、児童相談所と家庭児童相談室をはじめとした区役所の相談支援部門との人事異動を重ねることで、より高い専門性を備えた職員を多く育成するよう取り組んでいく考えを示した。

　岩崎道郎議員（民主市民連合）の質問に対する答弁。

(市町村 2020-09-30付)