共和町教委 初の小中・小小連携研修会 課題解決的学習実践へ 東陽小体育TT授業公開
(市町村 2020-09-24付)

共和町教委研修会
タブレット端末で跳び方を撮影する児童

 【小樽発】共和町教委は17日、初の小中連携・小小連携研修会を東陽小学校(山下秀一校長)で開いた。町内の小・中学校などから教職員約60人が参加。タブレット端末を用いた体育の授業公開などを通して、課題解決的学習の在り方について共通理解を図った。

 共和町では、小・中学校の円滑な接続によって中学校入学後の生徒の戸惑いを解消するとともに、学力向上に向けて学習指導方法や学習規律の統一を図るため、町内の小小連携、小中連携を推進。小学校3校による合同学習、小・中学校の乗り入れ授業などを展開している。

 今回、課題解決型の授業について町全体で統一することを目指し、研修会を初めて開いた。

 はじめに授業を公開。北辰小学校体育専科教員の佐藤皓亮教諭、東陽小5年担任の福井勝之教諭が5年生の体育科「陸上運動 走り高跳び」を指導。本時では「お互いにアドバイスし合い、高く跳ぶ跳び方を身に付ける」ことを目標とした。

 まず、ランニングストレッチとして、後ろ向きや横向き、手を挙げて回しながら走る、ジャンプして進むなど準備運動に取り組んだ。

 水分補給後、佐藤教諭は前時までを振り返り、走り高跳びについてリズムよく強く踏み切る、腕を上げて体を引っ張りながらけり足と抜き足のひざを伸ばすことを確認した。

 このあと、課題「アドバイスし合って跳び方をよくしよう」のもと、グループに分かれて高跳び、バスケットゴール下のヒモにタッチ、ゴムヒモ跳びを行った。

 児童はタブレット端末に友達の跳び方を録画し「足を伸ばした方がいいよ」などとアドバイス。

 佐藤教諭と福井教諭は各グループを回りながら支援した。

 活動後、児童は、「自分より高く跳べる人からアドバイスをもらって、跳べるようになった」「映像を見て、できていないところや気を付けるところが分かった」「丁寧に教えてくれて頑張ろうと思った」などと感想を話していた。

 佐藤教諭は「友だち同士の方が伝わりやすい。アドバイスし合う効果があった」とまとめ、次回の記録会への意欲を高めた。

 授業後にはワークショップ型研究協議を行い、「課題解決型授業~子どもの学びの成立(よさ)・その可能性(課題)」をテーマに話し合った。

 最後に後志教育局の神守一志義務教育指導監が「支援が必要な子を含めた対応~崩れない温かい学級をつくる」と題して講演を行った。

 共和町教委の酒井龍一教育次長は「町内の小・中学校において課題解決型学習、授業の進め方を統一することで児童は中学校に進学しても戸惑わなくなる」と話し、より良い学習環境になるよう期待していた。

(市町村 2020-09-24付)

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