札幌市教委　就学援助システム再構築へ　申請時　添付書類不要に　３年度　稼働開始目指す

（市町村 2020-09-23付）

　札幌市教委は、経済的な理由で就学が困難な小・中学生の保護者の書類手続きの負担軽減を図るため、就学援助システムを再構築する。申請時の添付書類の提出を不要とし、書類を準備する手間の削減、書類の不備の減少を図る。新システムは、令和３年度中の稼働開始を目指す。きょう２３日開会の第３回定例市議会に再構築案を提出する。

　市は、中等教育学校前期課程含む小・中学生保護者に対し、学用品費などを援助する就学援助を実施。一定の要件を満たすと受給資格が得られる。

　就学援助の受給要件は、①基準日以降に生活保護が停廃止になった②基準日以降に児童扶養手当（主にひとり親が受給する手当）を受給したことがある③一定の期間、世帯全員の市民税が非課税だった④一定の期間、世帯全員の所得が限度額以下だった―のいずれかに該当すること。

　今回、受給対象者の書類手続きの負担軽減を図るため、就学援助システムを再構築することとした。

　新システムでは、保護者からの同意を得た上で、庁内の他部署のシステムとの連携によって情報を取得。

　システムの再構築によって、所得証明書や児童扶養手当の証明、生活保護の停廃止の証明書などの必要書類の添付が不要となり、「書類を準備する手間が省ける」「書類の不足や誤り等の不備が減少する」などの効果が期待されている。

　なお、市内に住民登録がない場合や情報連携に同意が得られない場合は、従来どおり要件に応じた必要書類の添付を求めていく。

(市町村 2020-09-23付)