札幌市　アニマドーレプロジェクト　オンラインで発表の場を　市外高校生や農家等と交流

（市町村 2020-09-18付）

　札幌市立高校生を対象に食と農業に関する教育プログラムを実施しているアニマドーレプロジェクトは本年度、オンラインでの活動発表の場を設けることを検討している。新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、これまで実施していた販売活動などを変更し、取組の成果を発信。市内だけでなく、道内の高校生や生産者とオンラインで交流するなど活動の幅を広げる。

　アニマドーレとは、イタリア語で“楽しませる人”という意味の「アニマトーレ」と北海道の「道」、英語の「Ｄｏ」を組み合わせた造語。食育プログラムの専門家を意味する。

　会社員や教員などの有志のスタッフが企業の協賛を得てプロジェクトを企画・運営。農家での農業体験や商品開発、仕入れなどの体験的な学習を実施するもの。農業や食の大切さなどを学ぶプログラムを通して、アニマドーレを育成するほか、北海道の１次産業の活性化をねらいとしている。

　平成３０年度からは、取組の周知とアニマドーレ育成の拡大を図るため、市立高校全校に募集を拡大。前年度は市立札幌大通高校、市立札幌開成中等教育学校に加え、市立札幌藻岩高校が参加した。

　本年度は新たに市立札幌清田高校と市立札幌新川高校が参加し、５校で実施することとなった。

　本年度は、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、農園訪問とオンライン発表会のほか、アニマドーレサミットなどを企画。

　農園訪問については８月３０日、９月１３日に高校生４４人が２グループ２日程に分かれて栗山町と市内南区の農園を訪問。農業に関する話を聞き、意見を交換した。

　オンライン発表会については、道内の農業生産者などに向けて、これまでの活動をウェブ会議システムＺｏｏｍを活用して発表するほか、動画コンテンツを作成し、共有することを検討。生産者が生徒たちへ野菜を送り、生徒が自宅で調理したものを共有するなどの方法も予定している。

　アニマドーレサミットについては、生産者の声と食と農業を学んだ生徒たちの声を発信する場として検討。

　なお、プロジェクトは来年２月まで行われる。

(市町村 2020-09-18付)