札幌市立高校３校が学校紹介ビデオ作成

（札幌市 2020-10-12付）

　市立札幌旭丘高校（林恵子校長）、市立札幌清田高校（黒宮裕久校長）、市立札幌開成中等教育学校（廣川雅之校長）は、学校紹介ビデオを作成した。道教委高校教育課ホームページ内の総合学科、全日制普通科単位制・全日制専門学科単位制など多様なタイプを導入・設置している高校・中等教育学校の教育活動を紹介する「多様なタイプの学校紹介ビデオ」に掲載。それぞれ自校の特色ある教育活動を紹介している。

◆米国留学生との　合同授業など紹介　札幌旭丘高

　札幌旭丘高は、様々な読書活動や２人担任制、米国からの留学生との合同授業の取組などを紹介している。

　同校は、４０人学級で生徒２０人に対し担任が１人ずつ付く２人担任制を導入。開放的な職員室で担任と進路希望や学びたいことをもとに科目選択のガイダンスや進路相談を行っている。

　ビデオでは、２人担任制の取組のほか、様々な読書活動の取組を紹介。朝の１０分間読書として午前８時３５分から毎朝本を読む活動や入学直後の宿泊研修において、指定図書を全員で熟読したあと、ジャンルにかかわらず一人ひとりの興味・関心によって本を選び、その成果をブックレポートにまとめる活動を紹介している。

　このほか、米国からの留学生が来校した機会に国語科と英語科の教員が協力し、日本の文学作品を題材に登場人物の心情や文章表現で感じたことを発表し合い、ものの見方や考え方の文化的背景を学ぶ合同授業を展開したことを紹介。「国際理解の機会として互いの解釈の違いを理解することはよい刺激となった」としている。

◆グローバルコース　高度な英語力育成　札幌清田高

　札幌清田高は、国際感覚や高度な英語力を育成し、社会に貢献する人材を育てるグローバルコースのほか、見学旅行や海外語学研修の活動などを紹介している。

　単位制を導入する同校は、生徒が自身の興味・関心や進路希望等に応じた科目を選択。１年次は混合クラスで、２年次からはグローバルコースと普通コースに分かれて学習している。

　グローバルコースは、豊かな国際感覚、高度な英語力を育成し、社会に貢献する人材を育てるコース。国際理解教育と英語教育の２本柱で英語科と地歴公民科を合わせた授業を行っている。

　学校紹介ビデオでは、グローバルコースの説明のほか、シンガポールやマレーシアへの見学旅行、隔年で希望者を対象に実施している海外語学研修などの活動を紹介。

　海外語学研修では、オーストラリアでホームステイをしながら大学構内の語学学校で少人数クラスに参加し、英語のほか、アボリジニ文化にふれ、マリンスポーツの体験などを行っていることを伝えている。

　このほか、カンボジアの戦争博物館やＪＩＣＡの施設を訪問する海外ボランティア実習についても紹介。世界遺産アンコール遺跡の修復や現地ＮＧＯでのボランティア活動などを行っていることを伝えた。

◆課題探究的に　６年連続し学ぶ　札幌開成中等教育

　札幌開成中等教育の学校紹介ビデオでは、効率的なカリキュラムを編成し、中高一貫校としてすべての生徒が６年間の連続した学ぶ機会を通して、課題探究的な学習に向き合う様子を紹介している。

　ＳＳＨ（スーパーサイエンスハイスクール）の取組の一環である縄文杉の登山を通して自然環境保全の重要性や人との共生に関する理解を深める「屋久島プロジェクト」や各種講演会などの写真を提示し、課題探究的に向き合う機会を生み出していることを説明。

　また、国際バカロレアの教育プログラムを活用し、異学年交流による学び合いを通して、発展的で創造的な学習を展開している様子を紹介している。

　探究の成果は国内だけでなく、研修先のドイツ、姉妹校があるタイ、ベトナム、中国の仲間と共有。将来的には共同研究も目指しているとし、国際的な感覚と視野、多文化に対する理解と尊敬を通じて、世界に貢献する人材の育成を目指すために日々取組を進めていることを伝えている。　

(札幌市 2020-10-12付)