札幌市立山鼻南小が校内研修　怒りへの気付き　重要　信頼される学校づくりへ

（札幌市 2020-10-13付）

怒りとの付き合い方について研修した

　札幌市立山鼻南小学校（東間義孝校長）は７日、同校で信頼される学校づくりに向けた校内研修を実施した。医療財団ほっとステーション大通公園メンタルクリニックの村上徹精神保健福祉士と多田周平臨床心理士が来校し、「怒りとどう付き合うか」をテーマに講義。「怒りと付き合うためには、怒りに気付くことが重要」と説いた。

　研修会は、今日的な課題への対応など、信頼される学校づくりに向けた研修を深め、教員としての資質の向上を図るもの。教職員１６人が参加した。

　はじめに、グループワークとして、日常で怒りを感じた出来事について、事前に記入したワークシートの内容を交流した。

　その上で、多田臨床心理士が怒りとの付き合い方について講義。怒りの感情をもつ人ほど「周りに気付くことができる人」「現状を何とかしたい、危ないことを危ないと思える人」とし「怒りと付き合うためには、怒りに気付くことが重要」と説いた。

　また、怒りは人や動物、物、自分自身にけがや損害、脅威を与えてしまう「攻撃的行動」につながりやすいことを伝えた。

　このあと、再度グループごとに日常での怒りや困った事例について共有し、その要因について、①自分のこと②相手のこと③状況や偶然などの環境―の３点に分類した。

　最後に、村上精神保健福祉士は「怒りを“悪”ととらえず、自身に生じるセンサーとして活用できるようにする」「自身の怒りや他者への攻撃的行動についての理解が深まるようにする」「怒りが生じた出来事や、攻撃的行動をしてしまった出来事を振り返り、仕分けすることで、自身に生じやすい感情や思考、対処について気付くことができる」とまとめた。

　札幌市教委は、市立学校のインターネット回線を来年３月末まで段階的に増強する。インターネット回線の増強によって、令和３年３月には全学校で、緊急時に生徒とオンラインでコミュニケーションを図ることを実現させる方針だ。市がまとめた新型コロナウイルス感染症「これまでの対応の点検と今後の取組」で示した。

(札幌市 2020-10-13付)