札幌市教委　放課後等学習サポート　コロナや臨休の不安解消　活用２２６校　きめ細かな指導

（札幌市 2020-10-14付）

マンツーマンで指導に当たっている

　札幌市教委は、新型コロナウイルス感染症に伴う臨時休業の影響で学習面に不安を抱える児童生徒の学習をサポートする「放課後等学習サポート事業」を実施している。市立学校に学びのサポーターを派遣。現在、小・中・高校合わせ、２２６校が事業を活用し、学びのサポーターによるきめ細かな指導を展開している。

　放課後等学習サポート事業は、既存の学びのサポーター活用事業を活用した放課後等学習サポート制度としてことし７月開始。感染症に伴う臨時休業が長期化したことによって、学習面での支援が必要な児童生徒一人ひとりに対してきめ細かな指導を図るため、各校で放課後等を活用した補習学習などの学習サポートを行う際に放課後等学習サポーターを配置し、支援が必要な児童生徒に対して学習支援を行っている。

　事業の実施に当たっては、小・中学校の通常学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする子どもの支援に取り組む学びのサポーターを活用。各サポーターが放課後に児童生徒の学習を支援している。

　事業を活用した学校のうち、太平南小学校（石川篤司校長）は、学校再開に向け、児童の学習状況等を把握するため「先生におしえてね！アンケート」を全校児童に配布。勉強面で困ったことや聞きたいこと、学校が再開した際に心配なことなどを質問した。

　アンケートの結果、臨時休業によって学習面に不安を抱える児童２人が学びのサポートを希望した。

　支援は、学びのサポーターとして１０年間同校で指導に当たっている三井敦子さんが担当。毎週水曜日と金曜日の放課後に来校し、１時間程度、算数を中心に指導している。

　三井さんは「授業では、指導が行き届かない個所も、マンツーマン指導できめ細かく教えられる。児童も自身のつまずきに気付くことができ、最初のころより自信をもって取り組んでいる」と話す。

　石川校長は「児童には、この事業をきっかけに主体的に学習に参加することで自信を深め、少しでも勉強の楽しさを実感してほしい」と期待していた。

(札幌市 2020-10-14付)