札幌市教委が特別活動研修講座　教員自身が課題探究を　市内小・中・高から４２人

（札幌市 2020-10-15付）

髙橋企画担当係長が講義などを行った

　札幌市教委は９日、市内ちえりあで専門研修講座「特別活動」を開いた。市内の小・中学校、高校の教諭など４２人が受講。髙橋健一企画担当係長が講師を務め講義・演習を展開。特別活動を通して、教員自身が課題を見い出し解決に向けて探究していく必要性を示した。

　研修は、特別活動について、新学習指導要領の内容を踏まえた指導方法、授業の在り方等について理解を深めることがねらい。

　髙橋企画担当係長は、新学習指導要領における特別活動の要点について説明し「新学習指導要領では、すべての教科等で、育成すべき資質・能力が明確化している」と指摘。その上で、特別活動における３つの視点として、①集団の中で、人間関係を自主的、実践的によりよいものへと形成する視点「人間関係形成」②よりよい学級・学校生活づくりなど、集団や社会に参画し、様々な問題を主体的に解決しようとする視点「社会参画」③集団の中で、現在および将来の自己の生活の課題を発見し、よりよく改善しようとする視点「自己実現」―の３点を示した。

　また、札幌市で推進する課題探究的な学習について解説。課題探究学習に期待されることとして、「知識や技能を活用する場面を設定することで思考力・判断力表現力等を育む」「知識や技能を活用したことで、知識や技能を身に付ける意味を理解するとともに、より質の高い知識や技能を身に付ける」「他者とかかわり合うことで、コミュニケーション力を高めるとともに、多面的・多角的に考察する」「学びのよさを実感し、学ぶ意欲を高める」の４点を挙げた。

　最後に、特別活動における授業改善に向けた演習を展開。髙橋企画担当係長は、特別活動を通して、教員自身が課題を見い出して解決に向けて探究していく必要性を説いた。

(札幌市 2020-10-15付)