札幌市教委 理科モデル授業第1回 水蒸気ができる様子観察 北白石小4年 水のゆくえ(札幌市 2020-10-14付)
感染症対策として少人数で実験に取り組んだ
札幌市教委は6日、青少年科学館で本年度第1回目となる理科授業プログラムのモデル授業を行った。研究推進校の北白石小学校(末原恵蔵校長)4年生80人による「水のゆくえ」の授業を実施。感染症対策を徹底した上で、空気が冷えると水蒸気として目に見える姿の変化を観察。課題探究的な力を養った。
理科授業プログラムは、青少年科学館の展示物を用いて授業を行うことで、各学校の課題探究的な学習に活用することを目的としている。市教委は本年度、研究推進プログラムに8校を指定した。
新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、はじめにサイエンスホールで担任教諭が全体指導。実験室の入室人数を制限し、児童は10人程度の4グループを入れ替わりで授業を受けた。
低温展示室など密閉された施設での実験では要点を絞って説明するなど、飛沫防止のため、授業の効率化を図った。
実験室では1クラスを4分の1の人数に分割し、10人程度が入れ替わりで授業。2~3人ペアで実験を行った。
児童は事前予想として、「何も変わらない」「ビーカーに水滴ができると思う」などとノートにまとめてきた。
実験は、水の入ったビーカーに氷を入れて冷やすことで、空気中に水が含まれているかどうかを確認させるもの。青少年科学館の職員が指導し、ビーカーに氷を入れるよう児童に指示したあと、霜ができる様子を観察させた。
指導に当たった職員は「よく観察してね」「ビーカーの表面を触ってみてもいいよ」などと声かけ。児童は「氷の跡がある」「氷の入った水の部分は冷たくなった」などと回答した。
「ビーカーに何がついているか」と尋ねると、ビーカーの表面に水滴が付いているのに気付いた児童が「ビーカーの中から出てきた水なのかな」などと予想を立てていた。
考察では、氷を入れて冷やした水が入っている部分は曇っているものの、水が入っていない部分は曇っていないことについて、温度が異なることで水蒸気が発生することを確認させた。
低温展示室では、児童がビニール袋に空気を入れたあと、マイナス10度の低温展示室に入室。袋の中はどうなっているか観察させ、水蒸気が発生していることを確認。
最後に、サイエンスホールで実験結果を交流。学級担任が児童に教科書を確認させ、空気中には目に見えない姿の水が含まれていること、空気中の水は冷やされると目に見える姿に戻ることを伝えた。
また、目に見えない姿に変わった水が水蒸気であることを説明。水は自然の中で蒸発し、水蒸気となることで、目に見える姿の水として変化していることを確認させた。
同校の瀬尾克秀教諭は、プログラムについて「子どもたちがいつもと違う環境で実験でき、とても楽しんでいた点がよかった」と話していた。
プログラムは8日、大谷地東小学校も実施しており、今後は菊水小学校、新琴似北小学校、新陵東小学校、新琴似南小学校、白石中学校、八軒東中学校で来年3月まで実施する。
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マイナス10度の低温展示室での実験
(札幌市 2020-10-14付)
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