保育施設事務負担軽減モデル事業　４者支援 政令市初　札幌市が連携協定締結

（札幌市 2020-12-14付）

加茂部長（左）と菊池会長

　札幌市子ども未来局は１０日、大通バスセンタービル１号館で保育施設の事務負担軽減にかかるモデル事業に関する連携協定締結式を執り行った。４つの企業・団体の支援によって保育所等における事務負担軽減を図るもので、政令指定都市初の取組。加茂貴裕支援制度担当部長は「事務の専門性の高い団体・企業の支援によって、保育に割く時間が確保できるよう努めていきたい」とした。市私立保育園連盟の菊池秀一会長は「全国的にも先駆的な取組に感謝する」と述べた。

　市は、平成２７年に開始した子ども・子育て支援新制度に基づき、保育所や幼稚園などの施設に対して運営費や補助金を給付している。

　しかし、同制度の申請事務は、多くの保育現場で書類作成などに時間が割かれている状況。申請事務においては、勤務条件など人事・労務に関連する専門知識なども求められる。

　こうした課題を踏まえ、市は団体・企業と保育関連団体との間で連携協定を締結。事務負担を軽減するためのモデル事業開始を決定した。

　協定締結団体・企業は、道社会保険労務士会団体、道行政書士会札幌支部、パーソルテンプスタッフ㈱、㈱パソナの２団体と２企業。市私立保育園連盟加盟園から、市内５園のモデル園における書類作成などを支援する取組を行う。

　締結式で子ども未来局の加茂支援制度担当部長は「事務負担にかかる課題を解消しながら保育現場をよりよい環境にしていきたい」と述べた。

　市私立保育園連盟の菊池会長は、「事業の本格実施はありがたい。モデル事業が円滑に進むよう、団体としても協力していく」と話していた。

(札幌市 2020-12-14付)