えりも町　３年度教育行政執行方針　基礎学力アップ目指す　風の子プール利用促進

（市町村 2021-04-22付）

えりも町教委・川上松美教育長

　【浦河発】えりも町教委の川上松美教育長は令和３年度教育行政執行方針において、小・中・高の基礎学力アップと主体的・対話的で深い学びの授業構築、ICT環境の工夫を柱に掲げ、学校教育を推進していくとした。６月にオープンする、えりも小風の子プールの利用促進を図っていく。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

【学校教育の充実】

　これまで、教育の質の向上を図るため、８つの危機管理「組織運営、教育課程、生徒指導、健康安全、服務・勤務、施設管理、保護者・団体・関係機関、個人情報」を基盤として学校経営の充実を図ってきたが、知育・体育では小・中学校の全国学力・体力調査結果や、えりも高校の進路結果で大きな成果がみられた。

　そこで３年度は、従来の日本型学校教育を発展させ、８つの経営基盤のもと、個別最適な学びと協働的な学びの具体として、小・中・高の「基礎学力アップ」「主体的・対話的で深い学びの授業構築」「ＩＣＴ環境の工夫」と「家庭学習の充実」を大きな柱に掲げ推進していく。

　さらに、統合による東洋小学校児童の学校生活の安定を目指すとともに、えりも町学校プール（愛称・えりも小風の子プール）の利用を推進する。未来えりも学の１５項目をはじめ３３項目を重点に、チームえりもで進めていく。

▼知・徳・体の調和の取れた学校と幼保小の接続

▽児童生徒一人ひとりの資質・能力を育む教育活動の充実

　授業改善のキーワードを「続・凡事徹底」と「指導の改善」として、①３つの授業改善策と主体的・対話的で深い学びの授業改善（未来えりも学）②ＩＣＴ環境の工夫③学校と家庭が結び付く学習サポートの充実―の３点を重点に進めていく。

▽豊かな広い心と健やかな体を育む教育活動の充実

　前年度は、コロナ禍の中で小学校では運動会の日程変更や縮小、中学校では中体連の中止など、これまでに経験したことのない学校生活となったが、児童生徒はしっかり学びに向かい、生徒指導上の大きな問題もなく過ごすことができた。

　フッ化物洗口では、町内全小学校で開始して７年が経過し、調査結果から虫歯本数の減少など大きな成果がみられた。

　そこで本年度は、豊かな広い心の育成では①教科間の関連や保護者、地域と連携した道徳②いじめアンケート調査の認知と教育相談・日常観察③小・中・高いじめ根絶標語や生活リズムチェック―の３点を重点に進めていく。

　健やかな体の育成では、①携帯・スマートフォン等の情報機器管理と薬物乱用防止教室②学校プールの有効活用（未来えりも学）③地域と連携した防災教育（未来えりも学）④フッ化物洗口等の虫歯予防策（未来えりも学）⑤新体力テストの全学年実施と方策―の５点を重点に進めていく。

▼一人ひとりを大切にするえりも高校の教育

▽進路実現に向けた教育活動の推進

　全学年２間口３５人学級の利点を生かし、一人ひとりに応じたコース設定など指導の個別化を図り、①多様な教育課程の編成・実施（未来えりも学）②英語検定や進学模試、商業検定の推奨③きめ細かな生徒指導と家庭との連携―の３点を重点に進めていく。水産にかかわる学びの場などを検討していく。

▼中高一貫教育の充実と小中高の連携・接続

　本年度は、連携では①中高一貫教育講師等の乗り入れ授業②中高生が互いに学び合う部活動③小・中・高の連携を図るいじめ・不登校対策―の３点を重点に進めていく。

　小・中・高の接続では、①猿留山道や昆布等の自然や地場産業を生かした総合的な学習（未来えりも学）②英語・漢字・数学検定の推奨（未来えりも学）③小学６年生・中学生への高校３年生進路講話（未来えりも学）④「百人浜に学ぶ」植樹・剪定等の体験活動（未来えりも学）―の４点を重点に進めていく。

　今後も「えりも高校がえりもの教育の最終章」という考えで、連携・接続を深めて進めていく。

(市町村 2021-04-22付)