増毛町　３年度教育行政執行方針　ＳＳＷ　定期的に配置　特別支援学級に支援員

（市町村 2021-04-21付）

増毛町教委・佐藤敏治教育長

　【留萌発】増毛町教委の佐藤敏治教育長は令和３年度教育行政執行方針において、新たにスクールソーシャルワーカーを各学校に定期的に配置し、児童生徒へのケアや教員・保護者との連携に取り組むとした。特別支援学級に在籍する児童生徒に対しては、引き続きマンツーマンの指導・支援が可能となるよう支援員を配置するなど、学習や学校生活の支援の充実を図っていく。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼自ら学び、考える力を育てる学習指導の充実

▽学力の育成

　加配制度による教員の増員を図り、習熟度別授業などの学習指導を実践する。さらに、学習支援員を小学校に２人、中学校に１人配置し、学力の底上げを図っていく。

▽ＩＣＴの充実

　校内無線ＬＡＮ設備および全児童生徒のタブレット型パソコンの導入が完了し、教職員の研修を進めている。今後は、オンラインの有効活用を図りながら、教材研究を深めていく。

▽英語教育

　町のＡＬＴ（外国語指導助手）を活用し、生きた英語に慣れ親しみながら児童生徒のコミュニケーション能力の向上と、小・中学校連携推進事業での教員交流などを通して教員の資質を高め、英語教育の充実に努めていく。

　中学生が自分の英語力を把握できる英検ＩＢＡの活用と、英検受検料の助成を継続し、英語学習への意欲と英語力の向上を図っていく。

▽小・中学校の連携

　町教育振興会が中心となり、小・中学校の教職員による教科班の指導研修や乗り入れ授業、教員の相互授業参観、児童生徒の交流授業や情報の共有などを通して、義務教育９年間を見通した教育指導の充実を目指す。

▼地域の自然・文化にふれ、豊かな体験を通したふるさと学習の充実

　小学校では、社会科副読本『ましけ』の活用や地域の施設見学を積極的に取り入れ、中学校では、フォトコンテストの参加や増毛山道の歩行体験を通して地域の素材にふれ、ボランティア活動や高齢者との交流によって地域とのつながりを図り、ふるさと学習の充実を図っていく。

▼自己を問い、自ら律する心と、他を思いやる心を育てる道徳教育の充実

　家庭におけるしつけや規範意識の育ちをもとに、学校での学習や活動を通して、思いやりの心をもち、互いに認め合うこと、助け合うことなどで、人間としての生き方について考えを深め、道徳的な心情と判断力を育てていく。

▼生命の尊さを自覚し、自ら心身を鍛え育てる健康と安全指導の充実

▽いじめ・不登校

　「いじめは人間として絶対に許されない」という意識を児童生徒に徹底し、傍観も許されない行為であることの認識を指導し、児童生徒の仲間意識や人間関係の変化に留意しつつ、全教職員が共通認識のもと適切な対応に努めていく。

　不登校は、様々な要因によって引き起こされるが、学校の対応だけでは改善されないケースがあるので、３年度、スクールソーシャルワーカーを各学校に定期的に配置し、個別相談や教職員と保護者との連携によって改善に取り組んでいく。

▼身体づくり

　小学校では、昨年に引き続き道教委のエキスパート事業によって、体育専科の教員派遣を受け指導のさらなる充実を図っていく。

▼一人ひとりの教育的ニーズを把握し、適切な指導、必要な支援を行う

▽特別支援教育の充実

　本町では、特別支援学級に在籍する児童生徒に対し、マンツーマンの指導・支援が可能となるよう支援員を配置して、学習や学校生活の支援の充実を図っている。

　普通学級在籍で教科などによって支援が必要となる児童生徒にも支援員が指導に当たり、教育的ニーズに応じた指導体制を整えている。

　担当教員は、研修等を通じて専門性の向上を図るとともに、全教職員が特別支援教育に関する知識や理解を深めていく。

(市町村 2021-04-21付)