真狩村　３年度教育行政執行方針　小中一貫教育を視野に　１年単位変形労働導入

（市町村 2021-04-19付）

真狩村教委・藤澤祐二教育長

　【小樽発】真狩村教委の藤澤祐二教育長は令和３年度教育行政執行方針において、学校間連携を拡充し、小中一貫教育を視野に入れた取組を推進していくとした。教員が生き生きと子どもたちと接することができるよう、１年単位の変形労働時間制の導入や教職員の職務明確化など学校の働き方改革も進めていく。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼義務教育

　基礎学力の定着や規範意識の育成を図るとともに、子どもたちが自ら学びを振り返り、資質・能力を引き出す学びを進めていく。

　ＩＣＴを活用し、個々の子どもの理解度に合わせた指導や協働学習等におけるきめ細やかな学びを推進していく。どのような状況においても学びを止めない、学校と家庭をつなぐ環境づくりに努めていく。

▼高校教育

　有機野菜コースにおいては、ロボットトラクター、ドローンを駆使した授業を展開する中で、スマート農業を体験・習得できる学習課程を進めていく。ＪＧＡＰ認証を取得したトマト、ミニトマトを主軸に生産技術を高め、各種イベントで販売し、野菜製菓コースとの共同でスイーツの開発に取り組むなど、食の安心・安全を基盤とする生産に関する生徒の学習意欲の喚起に努めていく。

　専門学校を含む短大、大学への進学の割合が増加していることから、受験への対応・対策などの充実を図り、生徒にとって幅広い選択が可能になるよう取り組んでいく。

▼いじめ、不登校等の対応

　いじめをしない・させないことに対する認識を高め、子どもたちの温かい言葉を言語化するなど、見える化した取組に加え、教師の好意に満ちた言葉がけなど全体に配慮した工夫を図っていく。

　公民館で開設している「まっかりクラブ」の支援内容の充実や学校における時差登校・別室登校の体制構築、オンラインによる家庭学習などを整備するとともに、ソーシャルワーカーやスクールカウンセラーなどの専門家による支援の充実や心のケアを実施し、月に数回、悩みをもつ保護者や子どもを対象とした相談ができる場を設置するなど対応・対策を図っていく。

▼小・中・高校の連携事業の推進

　変化が激しい社会や子どもたちの多様化が一層進む中で、個々の児童生徒の発達に対応した教育を行っていくため、学校間の連携事業をさらに拡充し、小中一貫教育を視野に入れた取組を推進していく。

▼学校の働き方改革の推進

　新たにスタートする第２次村立学校における働き方改革行動計画の積極的な推進とともに、１年単位の変形労働時間制の導入、教職員の職務の明確化を図り、教員が健康でいきがいをもって子どもたちと接触することができる改革を進めていく。

(市町村 2021-04-19付)