様似町　３年度教育行政執行方針　弁当調理の負担軽減図る　スクールランチ導入

（市町村 2021-04-21付）

様似町教委・荒木輝明教育長

　【浦河発】様似町教委の荒木輝明教育長は令和３年度教育行政執行方針において、ＩＣＴ機器を活用した教育環境による学習の充実を図るとした。学校給食完全実施までのつなぎとして、児童生徒の昼食を外部委託する様似型スクールランチを導入し、家庭における弁当調理の負担軽減を図る。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼幼児教育・保育の推進

　小・中学校や地域と連携したコミュニティ・スクールの取組の中で出された意見を参考としながら、特色ある教育・保育として、乳幼児期からの発達過程の重要性を踏まえ、全身を使った運動遊びやリトミックを通して体幹を鍛え、体力・運動能力の向上を図ることや、国際交流員（ＣＩＲ）による英語遊び、文字や数に興味をもってもらうもじ・かずタイムに継続して取り組んでいく。

▼学校教育の推進

　様似小学校と様似中学校を施設分離型の小中一貫校として位置付けてから５年目を迎える。

　教職員の兼務発令のもと合同研修会などを通して、小・中学校９年間の系統的・継続的な教育を行うための調査研究を実施するとともに、９年間を見通した学習のつまずきポイントの共通認識を積み重ね、校種の垣根を越えた教職員による指導体制を図る小中一貫相互授業や、小学校における教科担任制の導入等に力に注ぐこととし、指導計画や指導方法の改善・充実が一層図られるようにしていく。

　当初、２年度から５年計画で児童生徒１人１台端末を配備することになっていたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響によって小・中学校の休業等が相次いだことから、前倒しで２年度、一斉にＰＣ端末を導入した。ＩＣＴ機器を活用した教育環境によって、学習の充実を図る。

　コミュニティ・スクールについては、地域や保護者をはじめ、様似出身の浦河高校の生徒にも協議会運営に主体的に参画してもらい、よりよい様似町型コミュニティ・スクールの安定的な継続に向けて、幼児センターから小・中学校までを１つの枠組みとした学校運営協議会を組織して、学校・家庭・地域が連携・協働する取組の充実を図る。

　様似型スクールランチを導入し、児童生徒の保護者の希望の中で食事を安定的に提供する。昼食を外部委託することで、家庭の弁当調理の負担軽減を図る。

▼社会教育の推進

　地域全体で子どもたちの成長を支える地域学校協働活動はコミュニティ・スクールの取組と連携し、町民のかかわりを一層広げ、持続可能な仕組みづくりを行う。

　学校教育活動を地域で支える学校支援ボランティア、放課後子供教室、地域の人材を活用した教育支援活動においては、幼児から成人、高齢者まであらゆる世代の町民が参加し、町民の様々な活動の積み重ねを有効に活用することによって、さらに豊かな学びとなる学びの好循環が生まれるような事業展開を図る。

▼図書館活動の推進

　すべての子どもたちが日常的に楽しく読書活動に親しむことができる環境づくりを図るため、町第２次子どもの読書活動推進計画の基本理念に基づき、赤ちゃんと絵本を開く大切さや楽しさを伝えるブックスタート事業の充実を図るとともに、学校図書館の効果的な活用を図るため、蔵書の整理・更新を行い、資料の提供や司書による専門性を生かした調べ学習の補助を積極的に推進する。

(市町村 2021-04-21付)