教育課程特例校　中札内村上札内小　「地域共創科」で独自教育　伝統芸能等学び　英語で発信も

（学校 2021-04-28付）

　【帯広発】中札内村立上札内小学校（島田諭校長）は本年度、文部科学省教育課程特例校の指定を受け、教科「地域共創科」を新設する。独自の教育課程を編成し、石見神楽や専門家の指導による一輪車、芸大生との共同制作などの教育活動を推進。１・２年生では新たに設定するコミュニケーション英語を含む年５５時間、３～６年生で年４０時間を確保。豊かな創造力やコミュニケーション能力の育成を目指す。

　文科省の教育課程特例校制度は、教育委員会や学校を指定して学習指導要領等によらない教育課程を編成して実施することを認める制度。

　上札内小ではこれまで、へき地複式校として地域の伝統芸能である石見神楽を学び、児童による神楽の上演や、元オリンピック選手の指導による一輪車の演舞、武蔵野美術大学と協力した芸大生との共同制作など、多彩な教育活動を展開してきた。

　同校の学校教育目標は「夢や目標をもって努力し、次代を生きぬく心豊かでたくましい子どもの育成」。予測困難な次代を切り開いていくためには、豊かな感性を養うことを重視しており、芸術的な感性や伝統文化への理解を深めるため、新教科「地域共創科」を設定する。

　地域共創科では、これらの取組を系統的に編成・実施する。中札内村地域協働型学校づくり協議会（ＣＳ）と連携し、伝統や文化芸術の体験的な学びを通して、子どもたちの豊かな創造力や想像力、思考力、コミュニケーション能力を養う。

　時数の取扱いをみると、１・２年生は１年間で生活科３５時間、音楽・図工各５時間、体育１０時間の合計５５時間を、地域共創科に振り替え。石見神楽の練習に５時間、一輪車の指導に５時間などを充てる。

　また、中で新たにコミュニケーション英語として３０時間を確保。体験的な学びを英語で発信する取組を通して、グローバル化に対応した時代のニーズに応える資質・能力を育成する。

　３～６年生においては、１年間で総合的な学習の時間２０時間、音楽・図工・体育各５時間、外国語・外国語活動５時間の計４０時間を地域共創科に振り替える。石見神楽の練習に５時間、一輪車の指導に１０時間、コミュニケーション英語に１０時間を充てる。

(学校 2021-04-28付)