対話重視 人材育成の重点示す “余裕ある上司”に 道教委 道立学校事務長研修
(道・道教委 2021-06-10付)

 道教委は2日、道庁別館で道立学校事務長研修をオンライン形式で開いた。本年度配置された人材育成専門官を務める総務課の山寺勝宏主幹が講話。対話を重視したOJTの事例を紹介し、相談しやすい“余裕のある上司”に努めることなど、人材育成の重点を示した。

 管理職員として学校経営に参画する立場への自覚を促すとともに、部下職員の指導・育成や業務の執行管理などマネジメント能力の向上を図ることが目的。

 昨年4月2日以降、新たに事務長となった職員、前年度研修の対象者で未修了の職員合わせて13人が参加した。

 はじめに、総務課の藤田雅也主査ら各課担当者が公務員倫理、財務事務の適正執行、障がいのある人への対応などについて講義した。

 続いて、唐川智幸学校教育局長が事務長の役割と題して講話。校長の学校経営ビジョンの具現化、地域創生、働き方改革や人材育成に携わる事務長の役割を示し、事務長に期待することとして「既成概念にとらわれない柔軟な発想」「先を見通した明確なビジョン」「的確な判断力」「管理職としてのリーダー性」などを挙げた。

 北翔大学の山谷敬三郎学長は、ストレスの原理とメカニズム、内的・外的な要因について解説。

 ストレスに起因する問題が発生した場合の対処方法や予防対策を伝え、腹式呼吸による10秒呼吸法などストレス解消の方法を紹介した。

 ㈱S.PLANETの瀬川弘絵代表取締役が「マネジメントとコミュニケーション」と題して講義したあと、山寺主幹が人材育成をテーマに講話。事務分掌の総括、校長への情報伝達を担う事務長の役割を伝えた。

 部下の指導・育成は管理職の職務であると強調し、対話を重視したOJTの事例を紹介。

 「話を聴く」「質問する」「議論する」「褒める」「叱る」それぞれのポイントを示し、部下のための時間を確保する必要性を指摘。相談しやすい“余裕のある上司”に映るよう努力することや、若手の成長を楽しむ心構えをもつことの大切さを説いた。

(道・道教委 2021-06-10付)

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