文科省　災害想定区域立地学校調査　札幌市内１３６校が該当　全校で避難確保計画作成等

（札幌市 2021-06-11付）

　文部科学省が実施した浸水想定区域・土砂災害警戒区域に立地する学校に関する調査結果によると、札幌市内の該当校１３６校のうち、小学校、中学校、特別支援学校の全校で避難確保計画の作成や避難訓練、防災教育を実施していることが分かった。重要書類等の保管場所の浸水対策実施校は９９校。土砂災害警戒区域に立地している学校は小学校４校、中学校５校で、いずれも避難確保計画の作成や避難訓練などの対策を講じている。

　近年の気候変動に伴う水害や土砂災害の激甚化・頻発化による甚大な被害が学校で発生していることから、文科省が浸水想定区域・土砂災害警戒区域に立地する全国の公立学校を対象にソフト・ハード両面の対策状況を初めて調査した。

　調査結果をみると、浸水想定区域に立地し、要配慮者利用施設に位置付けられた道内の公立学校は３１９校。

　うち、札幌市内では、１３６校が該当している。内訳は、幼稚園４園、幼保連携型認定こども園１園、小学校８９校、中学校３９校、特別支援学校３校となっている。

　ソフト面対策では、避難確保計画の作成、避難確保計画に基づく避難訓練、防災教育について、該当する小学校、中学校、特別支援学校すべてで実施している。

　ハード面の対策をみると、想定浸水深を考慮して施設内への浸水対策や受変電設備の浸水対策を実施している学校は、建築基準法上で施設のかさ上げを行わなければならない区域（土砂災害危険区域）内に存在する学校施設がなかったことからいずれも該当なし。重要書類等の保管場所の浸水対策は小学校で６９校、中学校で２９校、特別支援学校で１校が実施している。　

　土砂災害警戒区域に立地している学校は小学校４校、中学校５校。いずれも、避難確保計画の作成や避難訓練、防災教育を実施している。

　浸水・土砂災害のいずれにも立地している学校は小学校、中学校共に１校だった。

(札幌市 2021-06-11付)