札幌市立高・特校長会２年度事業報告　研究紀要から　第１０回

（札幌市 2021-06-14付）

◆ＩＣＴ連絡協議会

　令和元年度から旧来の情報教育推進委員会を引き継ぐ形で新たにＩＣＴ連絡協議会が設置され、２年度で２年目となった。新しい学習指導要領では小学校からプログラミング教育が導入されることが決まっており、高校段階でも情報科の科目再編や情報科以外の教科でも情報機器を授業で使う場面が増えることが想定される。

　今まで以上に各校のＩＣＴ環境の整備、充実ならびに教育の情報化について検討課題が増える見込みであり、本協議会では各校の状況をもち寄り、種々の課題について検討している。

【本年度の活動】

▼第１回ＩＣＴ連絡協議会

▽日時＝２年５月２１日

▽会場＝Ｚｏｏｍによるオンライン会議

▽議題＝①今置かれている状況下でのＩＣＴ活用の在り方②情報共有・討議

　各校が休校になって生徒との連絡を、ＺｏｏｍやＧｏｏｇｌｅ　Ｃｌａｓｓｒｏｏｍなどオンラインを使ってそれぞれの学校が独自に工夫しながら行っている状況下で、本協議会もオンラインで実施した。まだＧＩＧＡスクール構想による回線増強前だったため時間帯を気にしながらの実施となった。

　各校の担当者もオンライン会議に慣れていない様子を若干感じられたが、オンライン会議の可能性を感じられた会議となったのではないか。

　会議の中では各校の状況を報告いただき、それぞれの学校でどう休校期間を乗り切るかのヒントを他校の実践例から探ろうと真剣な議論が行われた。

　札幌市では、Ｇｏｏｇｌｅ　Ｃｌａｓｓｒｏｏｍを利用することになっており、ドメインの取得やアカウントの発行から始まり、各担当によるクラスの立ち上げ、教材など準備しなければならないことがたくさんあった。これらの作業を各学校単位で行わなければならないため、情報共有の重要さをあらためて実感している。

　今後、札幌市の小・中学校では１人１台のＣｈｒｏｍｅｂｏｏｋが配備され、高校へ進学してくる生徒たちは日常的に学校で活用していることが前提となる。

　高校でも学習活動でこうした端末を利用することが求められるようになることを考えると、本協議会も次年度以降ますます横のつながりを強化して連携を深める必要性が感じられる。

　市立札幌新川高校がＧｏｏｇｌｅ　Ｃｌａｓｓｒｏｏｍの実践モデル校として指定を受け、年度末には実践報告も予定されている。中央小学校、中央中学校からもそれぞれの実践事例が報告される。こうした取組を参考にしながら各学校で１人１台端末の実現に向けて準備をしていかなければならない。

　本協議会でも継続して校務支援システムの掲示板等を利用して情報共有していきたいと考えている。

(札幌市 2021-06-14付)