札幌市　２年度児童虐待対応状況　認定１６１件増２５６２件　心理的虐待最多１４７７件

（札幌市 2021-06-11付）

　札幌市における令和２年度の児童相談所および各区家庭児童相談室における児童虐待相談の対応状況（速報値）がまとまった。虐待認定件数は前年度比１６１件増の２５６２件。内訳は心理的虐待が１４７７件、ネグレクトが５８３件、身体的虐待が４８１件、性的虐待が２１件となっている。全体の相談・対応件数は、養護・保健・障がい・非行・育成・その他の合計で３件増の８４５６件となった。

　２年度の通告件数は２０７８件。うち、９月が最多の２３４件、最小は５月の１３６件だった。

　警察通告件数は、３７件増の１１８７件。うち、９月が最多の１２９件、最小は１０月の７７件となった。

　相談・対応件数は、養護相談が前年度比４２３件増の５０３８件。うち、虐待として認定されたのは２５６２件で、１６１件増えた。

　虐待の認定件数の内訳は、心理的虐待が１４７７件、ネグレクトが５８３件、身体的虐待が４８１件だった。

　このほか、障がい相談は１８４６件で、６６８件減。うち、知的障がいが１１７９件、発達障がいが３７５件。非行相談は１５２件、育成相談が４３２件となった。

　市内１０区の保健センターや区役所などに設置している家庭児童相談室における相談・対応件数（速報値）は、養護相談が前年度比２４５６件増の５９２２件で、大幅に増加した。

　各区の要保護児童対策地域協議会個別ケース検討会議の開催回数については、開催回数が前年度比１１９件増の５７５件、検討事例数は２９７件増の１０７３件となった。

　家庭児童相談室の大幅な数値の増加について、児童相談所地域連携課では、「これまでに相談件数が多かった区で担当職員の増員を図ったほか、昨年の機構再編で市要対協と区要対協の情報共有・連携がしやすくなり、よりスムーズに対応できるようになっている」と分析している。

(札幌市 2021-06-11付)