札幌市立高校・特校長会　２年度事業報告　研究紀要から　第８回

（札幌市 2021-06-10付）

◆教務部長連絡協議会

【はじめに】

　令和２年度の教務部長連絡協議会は、互いに情報共有しながら学校課題等について各校の現状を鑑みて、実効性のある取組を目指し開催している。

　しかし、新型コロナウイルス感染症の影響によって、６月の第１回は２ヵ月間に及んだ臨時休業明けの分散登校の時期と重なり、集合して対面形式での実施はできず、入学者選抜にかかわる事項に絞った書面会議を行った。１２月の第２回連絡協議会も北海道の感染症第３波に当たり、校内対応を優先すべく残念ながら中止となった。

【第１回連絡協議会～６月１２日までにアンケート集約「令和２年度入学者選抜を終えて（質問・要望・意見等）」】

①出願に関すること（願書、出願変更、再出願、個人調査書など）

②推薦入試に関すること

③検査場公開に関すること

④学力検査および面接等に関すること

⑤特別な配慮に関すること

⑥合格発表および追加合格に関すること

⑦学力検査の得点の口頭による開示に関すること

　以上の７つに項目立てをして情報交換を図った。

▽業務の省力化について

　入選事務処理の省力化として、電子出願やデータのスキャナ取り込みの可否。受検生への当日対応として、学力検査時の腕時計をはじめとする持ち物の仕様の幅。多くの学校で支障なかったことから、検査場公開廃止の意見。年度替わりの負担軽減として、開示に対する思い。以上のアイデアや困り感が共有された。

　教務部長同士で横の連携を取りながら、仕事量の削減を図るのもこの会の重要な役割である。

▽感染症対策

　１検査室当たりの受検者人数。常時マスク着用が基本の状態での本人確認。インフルエンザ対策だったはずの追検査が新型コロナでどうなるのか。以上のような不安が、６月の時点で早くも教務部長間にあった。来年度の入学者選抜も感染状況が好転していないことを想定し、何をどのように対応するか意見交換がなされた。

◆図書連絡協議会

　令和２年度は、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、本連絡協議会の開催を見送ることとした。

　しかしながら、文部科学省では『新型コロナウイルス感染症拡大防止対策下における学校図書館の活動ガイドライン』の中で学校図書館としてどう対応するか、基本的な在り方が示されている。リスク評価を実施し、感染症対策を講じることを前提に、以下の項目において具体的な運営や業務について例示している。

▼開館に当たって

▽座席制限や手洗い励行等のポスター掲示

▼資料の貸出等に関すること

▽対面ではなく、ブックポストや返却用の箱を用いる

▼カウンター業務に関すること

▽ソーシャルディスタンスを示す印を付ける

▽児童生徒によるカウンター業務を控える

▼閲覧等、学校図書館利用に関すること

▽３密を避けるために、利用スケジュールを調整する

▼情報発信

▽感染症対策等の情報や学びに関する情報を学校のウェブサイトで周知する

▼蔵書点検など

▼展示物など

▼予算等に関すること

▼電子書籍等

▼イベント開催など

▼授業再開後の児童生徒のケアなど

▽『新型コロナウイルス感染症拡大防止対策下における学校図書館の活動ガイドライン』より

　このことから、今後、コロナ禍における学校図書館の利活用についての検討が必要と思われる。３年度は、この１年の各学校の現状や取組状況を共有しながら、このことについて協議することが求められる。

(札幌市 2021-06-10付)