松前町４年度教育行政執行方針　学校給食費を無償化　ストレスチェック導入へ

（市町村 2022-03-10付）

宮島教育長

　【函館発】松前町教委の宮島武司教育長は７日開会の第１回定例会で４年度教育行政執行方針を説明した。学習支援員と特別支援教育支援員の配置によって、学習支援の充実や支援に努めていくとした。教職員の働き方改革については、新たにストレスチェックを導入。産業医によるメンタルヘルスケアによって教職員の健康維持に努めていく。学校給食では、保護者の負担軽減に向け、児童生徒の給食費無償化を実施する。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育

　学力向上については、３年度全国学力・学習状況調査の結果で小学校は全国平均を上回り、中学校もほぼ全国平均と同等という結果が出た。引き続き学力向上対策委員会が策定したアクションプランに基づき、教師の授業力向上と生活リズムの改善による松前っ子３リズムの完全定着を柱に基礎学力の向上に取り組んでいく。

　習熟度の低い子どもへの個別支援のため学習支援員を全校に配置し、障がいのある子どもの学習や学校生活をサポートする特別支援教育支援員についても学校に配置していく。

　ＩＣＴ機器を活用したプログラミング学習と町内全域に整備された光回線を活用した家庭学習の充実を図るため、専門的知見を持ったＩＣＴ支援員による教職員への研修の充実を図っていく。

　ふるさと読本は平成２３年度に初版を発行し、２７年度に改訂版を発行した。近年の風力発電施設や肉牛改良センターの建設など、町の景観や産業形態の変化を踏まえ内容を見直していく。

　児童生徒の体力向上については、３年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査で小学校男子と中学校女子が全国平均を上回った。学校ごとに目標を設定し、体育授業のほか、休み時間などを利用したなわとびなどの定着を図り、体力・運動能力の向上を図っていく。

　松前高校は、道南の高校では初となる学校運営協議会（コミュニティ・スクール）を設立し、学校と地域が一体となって課題を共有し、魅力ある高校づくりを推進している。取組に対し、日本に留学している高校生を松前高校に招いての国際交流教育活動事業への支援、通学定期券購入費、下宿費および見学研修旅行費に対する補助を継続していく。

　各種資格取得や模擬試験に要する経費に対する補助を継続し、保護者の負担軽減と松前高の魅力ある学校づくりを支援していく。

　教職員の働き方改革については、４年度から教職員の心理的な負担の程度を把握するための検査（ストレスチェック）を実施し、産業医によるメンタルヘルスケアによって教職員の健康維持に努めていく。

▼学校給食

　若い世代が子どもを産み育てやすい町に一層強化していくため、本年度から保護者の負担軽減を図る子育て支援として、児童生徒の給食費の無償化を実施していく。

▼社会教育

　今後の時代を見据えた新たな第７次社会教育中期計画（５ヵ年）の策定に取り組んでいく。

　子ども読書活動推進計画（６ヵ年）は関係者からのアンケート調査や策定委員会での意見交換を行い、新たな計画を策定していく。

(市町村 2022-03-10付)