全連小　コロナ拡大で緊急要望

（関係団体 2022-03-15付）

　全国連合小学校長会（＝全連小、大字弘一郎会長）は２月上旬、文部科学省初等中等教育局長に「オミクロン株による感染拡大に伴う小学校の教育活動を維持するための緊急要望」を提出した。ひっ迫する学校現場を支援するため、臨時的教員の緊急配備や全国規模での教職員のコロナワクチンの優先的な追加接種などを求めている。

　１月からのオミクロン株による急激な感染拡大に伴い、児童の感染者や濃厚接触者が急増。学級閉鎖や臨時休校措置を講じる学校が増加している。

　全連小は、各学校で感染拡大予防や子どもの学びを保障する懸命な努力が続けられる中で、学校や自治体の対応では限界があると指摘し、学校における教育活動を維持するため、国として全国的な支援を講じる必要性を訴えた。

　濃厚接触者となり出勤できない教職員の増加によって補教等の対応が困難になっているほか、感染防止対策の徹底、児童の濃厚接触者としての判断、学級閉鎖等への対応、オンライン授業の準備など教職員の負担が増加している現状に触れ、早急な臨時的教員の緊急配備、スクールサポートスタッフの配置拡充、費用負担などの支援を求めた。

　教職員への優先的なワクチン接種を実施している自治体や準備中の自治体もあることから、自治体間格差が生じる可能性を懸念。全国で教職員の３回目のワクチン接種を早期に実現する体制の構築を要望した。

　教職員が発熱した際に病院での受診やPCR検査を受けられない状況があることを踏まえ、日本医師会など関係機関と連携し、学校医等で優先的にPCR検査を受けられる体制を要望。また、学校で教職員が定期的に抗原定性検査ができるようにするため、抗原キットの全国の学校への配布を求めた。

(関係団体 2022-03-15付)