芽室町４年度教育行政執行方針　上美生小・中で学園構想　大型提示装置の購入推進

（市町村 2022-03-16付）

程野教育長

　【帯広発】芽室町教委の程野仁教育長は、４年度教育行政執行方針において上美生小学校と上美生中学校における学園構想を構築し、学校や地域との連携を強化することを示した。また、ＩＣＴ整備・活用指針に基づき、「映す・書く・つながる・共有する」機能を持つ大型提示装置の計画的な購入を進める。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼確かな学力と社会の変化に対応する力の育成

　ＧＩＧＡスクール構想の具現化を図るため、教員のＩＣＴ活用指導力を高め、個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実など、これまでの実践とＩＣＴのベストミックスを図るよう努め、一人ひとりの個性を伸ばし、創造性を育む教育を推進する。

　小学校全学年での３５人以下学級編成の継続による習熟度別・少人数指導等の推進、タブレット端末を生かした家庭学習の充実、町の発達支援システムや町スタートカリキュラムをもとに、幼保・小の円滑な接続や小中一貫教育を推進するなど、一人ひとりの学びの保障と確かな学力の向上に努める。

▼規範意識や豊かな心の育成

　めむろ郷育・夢育推進事業や、考え、議論する道徳、キャリア教育の充実などによって、郷土愛や自己有用感、夢への挑戦心の醸成を図り、社会への参画力を育て、誰もが個性や能力を発揮できるよう、ジェンダー平等や多様性への理解を深める教育を推進する。

　町いじめ防止基本方針や町不登校支援システムをもとに、多様なニーズに応えるため、教育支援センター・ゆうゆうの機能の充実を図り、学校、家庭、地域、関係機関等が連携・協働する体制を整え、問題の未然防止と早期発見・早期解決に努める。

▼健やかな体の育成と健康・防災教育の推進

　全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果等を踏まえ、授業改善や運動習慣の定着、生活習慣病検査による早期発見・早期解決を図る取組を強化する。

　地元産食材を活用しためむろまるごと給食を含む日々の学校給食については、町が学校給食材料費の高騰分を子育て世帯の経済的支援として継続し、児童生徒と生産者の思いや願いを生かした内容の充実に努める。

　災害予防等の知識の向上や地震、水害等における具体的な避難や対応方法の習得など、自らの安全を確保したり、進んで他の人や地域の安全を支えたりする力を育む体験的な防災教育を推進する。

▼特別なニーズに対応した教育の推進

　見通しとつなぎを重視し、組織的かつ計画的な指導を推進し、地域コーディネーターを中心に校種間連携や訪問看護の派遣、ＩＣＴを活用した学びの保障など、一人ひとりの可能性を広げる指導・支援に努める。

▼地域と共にある学校づくりの推進

　コミュニティ・スクールを基軸として、自ら未来を拓く力を育む探究・提案・発信型の小・中９年間を通した学びである「めむろ未来学」の実践検証、社会の一員として主体的に判断し、行動する力を育成するなど、持続可能な町づくりにつながる教育を推進する。

　持続可能な山村留学制度の推進を図るため、上美生小・中学校における学園構想を構築し、学校や地域との連携を強化する。

▼教育の機会均等の推進

　貧困や教育格差の問題を踏まえ、就学援助や大学等奨学金貸付の継続、コロナ禍における生活困窮世帯等への緊急支援、ヤングケアラーの早期発見・早期支援に随時取り組む。

▼安全・安心で質の高い教育環境の整備

　学校施設等長寿命化計画、ＩＣＴ整備・活用指針に基づき、４年度は主に、芽室西中学校校舎・体育館内部改修、「映す・書く・つながる・共有する」機能を持つ大型提示装置の計画的な購入を進める。

　町立学校における働き方改革推進プランに基づき、校務支援システムを生かした学校運営体制の充実、教育改革の重要な柱となる教職員の資質・能力の向上と服務規律の保持の徹底に努める。

(市町村 2022-03-16付)