西興部村４年度教育行政執行方針　３学期制・２回評価へ　検討委答申受け方針決定

（市町村 2022-03-16付）

飯束教育長

　【網走発】西興部村教委の飯束亨教育長は、１０日開会の村議会第１回定例会で４年度教育行政執行方針を説明した。学期制検討委員会の答申を受け、４年度から３学期制・２回評価へ移行する方針を示した。

　概要はつぎのとおり。

▼学校教育の振興

　４年度以降の学期制や評価の在り方について、学期制検討委員会を設置し、学習意欲の向上や学習習慣の定着と学習評価の充実を図るため、２学期制と２学期制および２回評価と３回評価のメリット、デメリットを慎重に検討してきた。そして３年１２月に「３学期制で２回評価を行うことが望ましい」との答申を受けた。教委として、この答申を踏まえ４年度から３学期制を維持しながら２回評価へ移行する。

　確かな学力を育む学習指導の充実のため、全国学力・学習状況調査の結果分析をもとに組織的に検証を行い、学力向上に向けた授業改善に取り組むとともに、ＧＩＧＡスクール構想による１人１台端末を活用するなどして、個別最適な学びと協働的な学びの実現を図っていく。

　特別支援教育では、特別支援教育連携協議会や教育支援委員会と連携しながら、個別の教育支援計画の作成・活用を通して、一人ひとりの教育的ニーズに応じた指導や支援の充実に向け、保護者等の理解を得ながら取り組んでいく。

　キャリア教育の充実については児童生徒の発達段階を踏まえ、学ぶことと働くことの意義を意識して学習や学校生活等の見通しを立てたり、振り返ったりすることができる指導の充実に取り組む。

　道徳教育の充実に向け、児童生徒の道徳性を養う、考え、議論する道徳の実現に向けた授業づくりを進め、命の大切さや多様な性について考えるなど、自分の存在を認め、互いの違いを認め合う指導の充実に努める。

　いじめ防止対策では、各学校において日常的に児童生徒の様子を観察し、いじめアンケート結果の分析や児童生徒の相談体制の充実に努め、未然防止、早期発見、早期対応に向けた校内体制を確立するとともに、スクールカウンセラーと連携するなど組織的な取組を進めていく。

　心身の健やかな成長を促す教育の推進として、新体力テストの結果分析を踏まえた体育・保健体育の授業改善に取り組み、学校全体で体力・運動能力の向上に向けた検証改善サイクルを行い、学校の創意工夫による体力・運動能力の向上と栄養教諭を中心に食育推進体制の充実に努めていく。

　学びを支える家庭や地域との連携・協働の推進については、児童生徒の望ましい生活習慣や発達段階に応じた学習習慣の確立に向け、学校と家庭との連携した取組の促進に努めるとともに、地域人材を活用した魅力ある教育活動の展開など、地域の特色や教育力を生かした学校づくりを図っていく。

(市町村 2022-03-16付)