苫前町4年度教育行政執行方針 中学校統合準備を推進 苫前商高生徒募集へPR(市町村 2022-03-18付)
開発教育長
【留萌発】苫前町教委の開発法起教育長は7日の町議会定例会で4年度教育行政執行方針を説明した。5年度に苫前中学校と古丹別中学校の統合を控えていることから、統合準備の進捗状況を適時開示して情報共有を図るなど、地域の理解を得ながら円滑に取り組む方針を示した。苫前商業高校の生徒募集活動については、引き続き管内外の中学校訪問や道外へ募集範囲を広げるなど、安定した生徒の確保に向けて学校の魅力をアピールしていく。
執行方針の概要はつぎのとおり。
【社会の信頼に応える学校づくりの推進】
▼創意と活力ある学校づくりの推進
本町の風土を生かした特色ある教育を進めるためには、地域住民の学校運営への参画が欠かせない。このため、学校運営協議会いわゆるコミュニティ・スクールを有機的に機能させ、児童生徒の育成を地域全体で知恵を出し合って進めていく。特別支援教育については、支援の必要な子どもたち一人ひとりの課題に応じて、切れ目のない一貫した指導を行えるよう、学校や家庭、関係機関などと連携した支援体制の充実を図っていく。
▼揺るぎない信頼性を高める体制の確立
教育者としての指導能力はもちろんのこと、子どもや保護者、地域から信頼される教員像の実現のため、研修機会の充実とその支援を行うとともに、服務規律を徹底し、法令順守やハラスメントの防止、適正な情報管理などに努める。
5年度に控えている中学校統合は、統合準備委員会を中心に必要な検討を進めているが、古丹別地区の生徒の利便性確保や不安解消に努める必要がある。そのため、統合準備の進捗状況を適時開示して情報共有を図るなど、地域の理解を得ながら円滑に進めていく。
【自立し社会で生きる実践的な力の育成】
▼確かな学力を育む教育の充実
一つの授業に複数の教員が指導に当たるチーム・ティーチングを積極的に用いるとともに、全ての教員が授業改善を意識するよう働きかけていく。
町費負担教員や学校教育支援員を配置することで、学校のスタッフ体制を充実させ、特別な配慮が必要な児童生徒への支援を中心に、誰一人取り残さない授業を目指す。
古丹別小学校では、児童数の減少に伴い4年度から複式学級を編制することとなるが、複式学級のメリットを生かしながら、児童の自主性・自立性を伸ばす環境づくりを進めていく。
▼主体的に対応する力を育む教育の推進
ICTを活用した教育では、前年度整備した1人1台パソコンを核として、デジタル教科書をはじめとした新たな学習環境を構築していく。また、学校と全ての家庭がオンラインでつながることで災害や感染症拡大などで登校できない場合でも、学びを止めない環境整備に努めていく。
▼地域総ぐるみで推進する魅力ある商業高校への支援
苫前商業高は、職業高校としての特質を最大限活用し、地域と連携したキャリア教育が推進できる体制を支援しながら、地域学や商業部支援事業を通じて学校の魅力づくりの支援を強化していく。
生徒募集活動では、引き続き同校後援会と連携しながら、地元中学生の確保はもとより、札幌や旭川、稚内の中学校訪問のほか、道外にあっては東京や大阪など募集範囲を広げつつ、安定した生徒確保への環境整備に努めていく。また、町外からの入学生徒に対応するため、若者交流センターの管理運営を適切に行い、受け入れ環境の充実を図っていく。
【個性と健やかな体を育む教育の推進】
▼豊かな人間性や社会性を育む教育の充実
子どもの規範意識や道徳教育については、問題行動の多様化や複雑化を捉えた上で学校内での情報の共有はもとより、家庭や地域との連携を強化し、各小・中学校に巡回型のスクールカウンセラーを配置するなど、教育相談に必要な指導体制の充実を図る。特にいじめ問題に関しては町いじめ防止基本方針に基づき「いじめは、しない、させない」を合言葉にいじめの未然防止や早期発見・解決に努めていく。
▼健やかな心身を培う教育の推進
安全な学校給食を提供するためには徹底した衛生管理が最重要であることから基準の順守、食材の安全確認、異物混入などのチェックを厳しく行う。また、安心・安全な町の地場産品を積極的に活用するとともに「おにぎりの日」などを通じて、家庭における食育の意識を高める働きかけを進める。
(市町村 2022-03-18付)
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