湧別町教委　北大との連携事業　中学段階の深い学びを　実践校　湧別中・上湧別中

（市町村 2022-03-23付）

　【網走発】湧別町教委は、３年度から行っている北海道大学との連携による授業改善事業について、４年度は中学校段階での主体的・対話的で深い学びの実現を視点に研究を進める。湧別中学校と上湧別中学校を実践校とし、北大大学院教育学研究院の守屋淳教授を招いた授業公開や研修を実施。「学びの共同体」の理念を取り入れた授業改善を図り、子どもたちが主体となる授業を目指す。

　町は２年１月、地域社会を支える人材の育成を目的に北大大学院教育学研究院と連携協定を締結。地域活性化、生涯学習、学術研究などの分野で相互に協力・発展するとしている。

　町教委は、連携協定を活用して３年度から守屋教授と連携して事業を展開。

　義務教育学校への移行を控える湧別小学校と湧別中を対象に、守屋教授が研究している「学びの共同体」の理念を取り入れた取組を推進。子どもたちが「どのように学ぶのか」という学びの過程を大切にした授業改善、教員の指導技術に着目した研修から子どもたちの学びの過程を見取る研修への転換を図ってきた。

　３年度から中学校で新学習指導要領が全面実施となったが、教師の発問と生徒の応答で進行する授業も見られるといった課題がある。

　それを踏まえ４年度は、中学校段階における主体的・対話的で深い学びの実現を目指した実践に取り組む。湧別中と上湧別中を実践校に「学びの共同体」の理念を取り入れた授業改善について研究を進める。

　また、芭露学園を協力校に指定。研修会、教科担任間の交流に参加し、全ての中学校・義務教育学校後期課程の連携、授業改善を進める。

　守屋教授を招いた研修会は、５月、１１月、５年２月の３回を計画。１回目は上湧別中、２回目は湧別中を主会場に授業公開や研究協議などを行い、３回目で１年間の成果・課題を検討する。

(市町村 2022-03-23付)