オホーツク局　現職校長に贈る言葉　学校経営のヒントに　退職校長１９人がエール

（道・道教委 2022-03-30付）

　【網走発】オホーツク教育局は、『令和の学校経営を託された全ての現職校長に贈る言葉』を発刊した。管内教育の礎を築いてきた退職校長１９人が、現役時代にどのように困難を乗り越えてきたかなど「校長としての考え方・姿勢」を説き、現職校長へエールを送っている。

　経験３年以上の現職校長の思いをまとめた『校長の思い・覚悟』に続き、冨田直樹義務教育指導監が企画したもの。

　新学習指導要領の全面実施、新型コロナウイルス感染症対応など、学校教育は変革期を迎えている。先を見通すことが難しく、前例踏襲のような考え方や姿勢が通用しなくなっている中、学校経営のヒントとして活用してもらおうと作成した。

　北見市教委の石井晃一学校教育推進員、同市教委の河合健哉教育専門相談員ら１９人の校長経験者が、校長としての矜持、困難に打ち克つための姿勢、現職校長へのエールなどを執筆した。

　石井学校教育推進員は「子どもたちの様子を可能な限り近くで見ること」を意識。そこで得た情報を学級担任らと共有し、気になることがあれば即時対応してきたという。現職校長へのエールとして、変化の予兆を敏感に察知し、事前に対策を打つ必要性を伝えている。

　河合教育専門相談員は、常に「教職員を信頼して任せる」ボトムアップ型の学校経営に取り組んできた。その結果、教職員がチームとなって取り組む体制を確立。有事の際にも、校長がリーダーシップを発揮して組織的に対応できたという。「平時のボトムアップがあるからこそ、有事のトップダウンが生きてくる」と助言している。

　オホーツク局は、２巻に分けて管内全ての小・中・義務教育学校に配布。局ホームページでも公開している。

　執筆者はつぎのとおり。　　　　　　　〓敬称略〓

▽石井晃一（北見市教委学校教育推進員）

▽河合健哉（北見市教委教育専門相談員）

▽工藤仁志（北見市教委教育専門相談員）

▽幸谷勝一（北見市教委いじめ・不登校対策コーディネーター）

▽石田篤司（北見市教委特別支援教育コーディネーター）

▽菊野淳一（北見市教育支援センターあおぞら専任指導員）

▽比留間信一（北見市教育支援センターあおぞら専任指導員）

▽薮下一己（美幌町教委指導主事）

▽橋本勝見（斜里町教委指導主事）

▽佐伯義則（小清水町教委指導主事）

▽武智茂雄（訓子府町教委教育専門員）

▽須釜亨（訓子府町教委教育専門員）

▽潮田信（遠軽町教委教育専門員）

▽小林勝則（遠軽町教委教育専門員）

▽平出寿（遠軽町教委教育専門員）

▽可児幹博（湧別町教委教育アドバイザー）

▽硯将隆（大空町認定こども園ひがしもこと園長）

▽牧野喜充（訓子府町認定こども園わくわく園園長）

▽桟典子（元美幌町教委相談員）

(道・道教委 2022-03-30付)