道教委 2年度児童等健康状態調査 視力1・0未満 中高で増加 ぜん息 多学年で全国2倍超
(道・道教委 2022-03-31付)

表
裸眼視力1.0未満の子どもの割合(クリックすると拡大表示されます)

 道教委は2年度公立学校児童等の健康状態に関する調査報告書をまとめた。札幌市を含む道内における裸眼視力1・0未満の子どもの割合は平成29年度と比べ全校種で上昇。中学校では約10ポイント増の53%と大きく上昇し、高校は67%と全国平均を上回った。むし歯の割合は減少しているものの依然として全国平均を上回る。ぜん息は多くの学年で全国平均の2倍以上となっている。

 調査は、本道における幼児児童生徒の健康状態の実態を調べ、今後の学校保健の推進に資することが目的。3年ごとに実施している。

 しっ皆調査で、対象は道立・市町村立の幼稚園・認定こども園、小・中学校、高校、特別支援学校、義務教育学校、中等教育学校の幼児、児童生徒。

 調査の実施時期は3年7~9月。2年度調査校の在籍幼児、児童生徒を対象に健康診断の結果とアレルギー疾患を調べた。

▽裸眼視力

 裸眼視力1・0未満の割合、平成29年度と比べ全校種で上昇しいずれも調査開始以来最も高い数値となった。特に中学校は9・90ポイント増の53・83%、高校は7・19ポイント増の67・35%と大きく上昇。幼稚園等(5歳)に関しては母数が70園と少ないため参考値としているものの、16・23ポイント増の37・35%となった。

 学年ごとに全国平均を比較すると、小学4年生から中学3年生までが全国平均を下回り、他の学年で全国を上回っている。

 道教委は視力低下が考えられる要因として「ICTの活用等によるパソコンやタブレットの利用時間の増加」「学習以外のスクリーンタイム(テレビ、スマートフォン、ゲーム等)の増加」などを挙げており、端末利用時の健康への配慮事項を記載した啓発リーフレットを作成し、養護教諭を対象とした研修会などで周知している。今後は国が実施している近視の実態調査結果を踏まえ、目を大切にする指導の実践研究の成果を周知するなど健康教育の充実に努めていくとしている。

▽むし歯(う歯)

 むし歯の割合は幼稚園で38・51%、小学校で47・97%、中学校で40・39%、高校で53・94%、特別支援学校で49・13%。いずれも全国平均を上回っているものの29年度と比べ全校種で減少し、調査開始以来の最低値を記録した。

 12歳の永久歯の1人当たり平均むし歯等数は0・24本減の1・02本と最小値を記録。全国平均と比べると0・34本多い。

▽ぜん息

 ぜん息の割合は幼稚園4・18%、小学校6・82%、中学校5・43%、高校4・94%、特別支援学校7・68%。29年度比べ全校種で減少しているものの全国平均を上回り、特に男子は5歳、小学1年生、中学1年生を除く全学年で、女子は小学1・2年生を除く全学年で2倍以上高い。

(道・道教委 2022-03-31付)

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