札幌星友館中　開校初の授業　学べる喜びを実感　道内初の公立夜間中学

（札幌市 2022-04-26付）

初の授業では英語や美術などを学んだ

　道内初の公立夜間中学・札幌市立星友館中学校（工藤真嗣校長）は２１日、開校してから初めての授業を実施した。各教室で英語や美術など、習熟度に合わせた授業が行われ、生徒は配布された教科書やプリントを手に取り、学べる喜びを実感した。

　同校は、道内初の公立夜間中学として本年度開校。１日４時間授業で、１時間当たり授業時間は４０分となっている。スタート・ベーシック・スタンダードの３つを基本コースとし、生徒の習熟度に合わせた教育課程が編成されている。

　２１日は、スタートコースが美術、ベーシックコースが理科、スタンダードコースが英語の授業を実施。このうちスタンダードコースの英語では１０人の生徒が授業に臨んだ。

　英語を担当する芳村ひとみ教諭が、今後の授業の見通しなどを説明。自身の経験談として「韓国を旅行した際、韓国語を話せなかったが英語は通じた。英語を学ぶことで、色々な人と交流できたり、自分の可能性を広げたりすることになる」と呼びかけた。

　１時間目の授業終了後、給食として一人ひとりに弁当が配られた。この日は、白米や鶏のから揚げのほか、納入業者からの入学祝いとして赤飯が提供された。

　コロナ下のため友人同士で談笑しながらの時間とはならなかったが、「おいしい」などと笑顔を見せながら、２時間目の授業に備えた。

　工藤校長は「学びたい気持ちのある生徒なので、落ち着いて取り組んでいると思う。実際に授業を見て、あらためて校長としての責任を感じた」と話した。

(札幌市 2022-04-26付)