札幌市　冬季五輪招致意向調査　「賛成」が「反対」上回る　市民負担増など懸念の声

（札幌市 2022-05-06付）

　札幌市は、２０３０年冬季オリンピック・パラリンピック招致に関する意向調査の結果をまとめた。郵送・インターネット・街頭の調査で、計１万３８６４通を回収。開催の賛否に関する設問で「賛成」「どちらかといえば賛成」と回答した割合は、郵送が５２・２％、インターネットが５６・５％、街頭が６５・５％で、いずれも「反対」を上回った。一方で、予算増大による市民への負担増加や除雪等への対応などが反対意見として挙がった。

　市は、冬季オリンピック・パラリンピック招致に関し、市民・道民の意見を得るため、３月２～１４日の期間、郵送・インターネット・街頭による意向調査を実施。合計で１万３８６４通の回答を回収した。

　開催の賛否で「賛成」「どちらかといえば賛成」の回答理由をみると、いずれも「子どもたちに夢と希望を与えるから」の割合が最も高く、２３・０％～２６・０％の間で推移した。次いで「北海道のＰＲにつながるから」がいずれも続いた。

　反対理由では、インターネット、街頭は「開催に多額の予算が必要だから」が最多。インターネットは２５・８％、街頭は２４・２％だった。郵送は「他の施策に注力してほしい」が２０・０％で最も高い結果となった。

　また、賛成と反対の自由意見をみると、賛成では「子どもたちにグローバルな考え方が芽生える」「子どものスポーツ発展のために、選手による指導・講演を実施してほしい」などが挙がった。

　一方、反対の意見では「オリンピック開催中に、ことしのような大雪での交通まひが発生したらどうするのか」「コロナ、災害等の対策に力を入れてほしい」などの意見が寄せられた。

　各調査の報告書は、市のホームページで公開している。

(札幌市 2022-05-06付)