文科省　合唱除き着用不要に　卒業式のマスク取り扱い文科省　丁寧な説明・情報発信を

（コロナウイルス関連 2023-02-14付）

　文部科学省は１０日付で卒業式におけるマスクの取り扱いに関する基本的な考え方をまとめ、全国の教育委員会など関係者に通知した。国歌・校歌等の斉唱・合唱を除きマスク着用は不要とし、保護者・来賓にはマスク着用を求める。このほか、保護者等への丁寧な説明・情報発信など留意事項６点を示した。４月１日以降のマスク着用の取り扱いに関してはあらためて周知する予定。

　同日付で決定した政府の新型コロナウイルス感染症対策本部における方針を踏まえた対応。

　児童生徒・教職員に関しては入退場、式辞・祝辞、卒業証書授与、送辞・答辞など式典全体を通じてマスク着用を不要とするが「国歌・校歌等の斉唱・合唱」「複数の児童生徒による呼びかけ」の場面では、マスク着用を含め一定の感染症対策を講じた上で実施する。

　来賓・保護者にはマスク着用を求めるとともに、座席間で触れ合わない程度の距離を確保する。感染対策上の参加人数の制限は不要とした。

　会場では効果的な換気の実施や手指衛生等の必要な感染症対策を実施するとともに、発熱に限らず喉の痛みや咳などの症状がある人は参加を控えることを徹底する。

　また「マスク着脱を強制しない」「着用の有無による差別・偏見がないよう適切な指導を行う」「卒業式の実施方法を児童生徒・保護者に丁寧に説明・情報発信を行う」などの留意事項を示した。

　これまでもマスク着用を一律に求めないこととしていた幼稚園・認定こども園の卒園式に関しても、これらを踏まえた対応を求めている。

　政府の対策本部の決定では、４月１日以降の新学期におけるマスク着用について「学校教育活動の実施に当たっては求めないことを基本とする」こととしており、文科省は今後留意事項をまとめて周知する予定。

　３月３１日まではこれまでと同様、文科省の衛生管理マニュアル等を踏まえたマスク着用を求めている。

(コロナウイルス関連 2023-02-14付)