札教組 第７回定期大会開く　民主教育創造など８方針　超勤･多忙化解消へ運動

（札幌市 2023-02-28付）

格差是正を訴える鈴木執行委員長

　札幌市教職員組合（札教組、鈴木誠幸執行委員長）は２０日、ホテルライフォート札幌で第７回定期大会を開催した。２０２２年度運動の総括や、２３年度運動の方針、当面の取組などを承認。取組の重点には「平和と教育を守り民主教育を創造する」「自律的・民主的職場づくり」など８点を掲げた。

　鈴木執行委員長はあいさつで「教員の超勤・多忙化の解消は喫緊の課題」と強調。コロナ禍が収束に近づく一方で、研究授業や公開授業の準備など「勤務時間内や改正給特法の時間外在校等時間の上限範囲内に収まらない」との認識を示した。

　給特法の廃止・抜本的見直しや３０人以下学級の実現を強く要求するとともに、部活動の地域移行に向けた予算が概算要求から大幅に削減されたことに危機感を示し「子どもの権利を守るためにも、地域間格差の是正を求めなければならない」と訴えた。

　議事では、２２年度運動の総括、２３年度運動の方針などを審議した。

　運動の方針では「教え子を再び戦場に送らない」とする不滅のスローガンを堅持するため①平和と教育を守り民主教育を創造する②官制研修等に対する取組③自律的・民主的職場づくり④組織を強化し拡大する⑤生活を守り教育予算拡充を求める⑥いのちとくらしを守る⑦諸権利定着・拡大⑧平和と民主主義を守る―の８点を決議した。

　また、組織機構整備検討委員会が「政令指定都市への税源移譲に伴う諸課題への対応」「札教組執行体制と業務の在り方」「組織強化の方策・具体化」など５点にわたる答申を報告した。

　このあと、超勤・多忙化の根本的な解消に向けた「給特法の抜本的な見直しとともに、３０人以下学級の実現、１人当たりの持ち授業時数削減に向けた教職員定数の改善などを実現しなくてはならない」などとする大会宣言を採択した。

　最後に、団結ガンバローのかけ声で大会を締めくくった。

　先の役員選挙で決定した２３年度本部執行体制はつぎのとおり。

＝敬称略＝

▽執行委員長＝鈴木誠幸（離籍専従）

▽執行副委員長＝常富雅人（伏見中）―新、武藤朋徳（厚別西小）―新

▽書記長＝岩渕昌彦（平岡中央小）

▽書記次長＝東藤正明（札苗中）、井村正之（月寒東小）

(札幌市 2023-02-28付)