札幌市まちづくり戦略ビジョン審　パブコメ経て秋に策定　秋元市長に「戦略編」答申

（札幌市 2023-03-17付）

　札幌市の長期的なまちづくりの指針となる第２次まちづくり戦略ビジョンの検討を進めてきたまちづくり戦略ビジョン審議会（平本健太会長）は３日、市役所庁舎で秋元克広市長に「戦略編」の答申書を手交した＝写真＝。「ビジョン編」で掲げる目標達成に必要な各施策を盛り込んだもので、今後は６、７月にパブリックコメントを行った上で、秋に「戦略編」策定を予定。ビジョンの中期実施計画となるアクションプランは１２月にも取りまとめる。

　まちづくり戦略ビジョンは「ビジョン編」と「戦略編」で構成。２１年に策定した「ビジョン編」では目指すべき都市像の実現に向け、ユニバーサル（共生）、ウエルネス（健康）、スマート（快適・先端）をまちづくりの重要概念に設定。子ども・若者、経済、スポーツ・文化など８分野でその実現に資する２０項目の基本目標を定めている。

　「戦略編」では、基本目標の実現に向けた具体の施策を設定。教育関連では、不登校児童・生徒の学びの機会確保に向けた小・中学校への専門人材の配置やフリースクールの活用、教育環境整備に資するデジタル教材の整備や校務におけるＩＣＴ活用などのほか、地域の人的資源を生かした学校環境づくりなどを盛り込んでいる。

　手交式では、平本会長が戦略編の実現に当たり「異なる分野の課題を総合的に解決すること、一つの分野にとどまらない波及効果を生み出すことが重要」と分野横断的な取組が必要となることを説明。梶井祥子副会長は「直感的理解につながるようイラストなどを盛り込んだことで、教育資料にも使える内容となった。シティズン教育に役立ててもらいたい」と求めた。

　答申書を受け取った秋元市長は「今後グローバル化が進む中で、様々な立場にありながらも自分の思いを発揮できる社会にしていく必要がある」と述べ、戦略編の内容に関し「市民の皆さまと考えを共有し、各セクターの強みを生かしながら協働していければ」との考えを示した。

(札幌市 2023-03-17付)