中高生２４人がＴＲＰＧ体験会　協力し一つの物語創造　キャラクターになり切って

（札幌市 2023-03-17付）

仲間と協力しながら物語を進めた

　札幌近郊の中高生が複数人で協力して一つの物語を作っていく「ＴＲＰＧ（テーブルトーク・ロールプレイングゲーム）体験会」が２月２５日、市内ちえりあで開かれた。市内の中高生２４人が参加。６つのグループに分かれて各キャラクターになり切り、それぞれの物語を進めた。

　ＴＲＰＧは、複数人でテーブルを囲み、協力して一つの物語を作っていく、対面式の卓上ゲーム。参加者は、登場人物（プレイヤーキャラクター）を作成・担当し、紙とペン、サイコロなどを使ってゲームを進行する。ＤＯＲＩ―ＴＲＰＧ主催、ＮＰＯ法人猫の手さっぽろ後援。

　２９回目で本年度最後となった今回は、６つのゲームが用意され、市立札幌大通高校、市立札幌開成中等教育学校などから計２４人が参加した。

　五十嵐正博会長のあいさつのあと、各グループのゲームマスターが６つのゲームのタイトル、内容や各グループのアシスタントを紹介した。

　続いて、６つから希望するゲームについてアンケートを取り、４人ずつ割り振られ、ゲームマスターとアシスタントのリードでゲームを開始した。

　生徒たちは、各キャラクターになり切り、即興や想像力を駆使して物語を進行。各テーブルの生徒たちはほかのメンバーのキャラクターも意識しながら、困難を乗り越えたり、助け合ったりして物語を進めた。

　ゲーム終了後に生徒は「ストーリーもそんなに長くなくコンパクトで、仲間と協力して最後までクリアーできたのがとてもうれしかった」「それぞれがキャラクターになり切って、よりシナリオが深くなった。また参加したい」などと感想を述べた。

　札幌開成中等教育の佐々木大輔教諭は「ＴＲＰＧへの参加を通して生徒たちは、相手の話をじっくり聴ける、自分の言いたいことを端的に話せるようになるなど、多面的なコミュニケーション能力の向上につながっている」と分析した。

　今後、ＴＲＰＧは「学校全体で運営する体験会ＤＯＲＩ―ＴＲＰＧ会に協力してもらう形式」から「学校外団体のＤＯＲＩ―ＴＲＰＧ研究会が主催する体験会に、生徒が参加させてもらう形式」に段階的に移行していく考え。

(札幌市 2023-03-17付)