未就学者　１３９８人　札幌市　２年国勢調査結果

（札幌市 2023-03-16付）

　札幌市は、２年国勢調査の結果報告書をまとめた。学歴に関する調査で、市内で小・中学校に在学したことがない、あるいは小学校を卒業していない１５歳以上の「未就学者」が１３９８人いることが分かった。

　５年に１度行われる国勢調査は、学歴に関する調査を１０年に１度行っている。

　報告書によると、１５歳以上の人口１７２万６９６６人のうち、未就学者は０・１％に当たる１３９８人だった。このうち８０歳以上が４４０人と約３０％を占めた。戦前の教育制度の違いや戦後の混乱などが背景にある。

　一方で、３０代以下で未就学と回答した人は１４９人だった。３０代が７１人、２０代が４９人、１５歳から１９歳までも２９人いることが分かった。いじめや不登校、親のネグレクトなどで十分学べなかった「形式卒業者」が一定数いるとみられる。

　国は、義務教育を受けられなかった人の受け皿として、市町村や都道府県などが設置する夜間中学を重視している。市内では、昨年４月に市立星友館中学校が開校。義務教育を修了していない７人を含む８９人が在籍している。５年度は新たに２０人が入学する予定で、市教委は「誰もが安心して学べる学校を実現するために、引き続き適切な支援を行っていく」としている。

(札幌市 2023-03-16付)