札幌定山渓中　森づくり活動発表会　動物と共存できる環境へ　夢の森づくり成果報告など

（札幌市 2023-03-15付）

保護者らを前に発表する生徒たち

　札幌市立定山渓中学校（小林大介校長）は２月下旬、同校で森づくり活動発表会を開催した。生徒たちは、本年度の森林保全に資する取組の発表やパネルディスカッションを通して、定山渓の自然保護に貢献する意識を一層高めた。

　同校は、平成２２年度から森林教室の取組をスタート。学校林および近隣の三笠緑地における環境保全活動を「夢の森」づくりプロジェクトとして位置付け、道森林管理局石狩地域森林ふれあい推進センターの協力を得ながら、定山渓地域に広がる豊かな森林環境を生かした動植物観察や環境体験学習などに取り組んでいる。

　今回は、本年度の森林教室の集大成として、センターと協働で森づくり活動発表会を開催。生徒とセンター職員、野幌森林公園の再生活動に取り組むＮＰＯ法人が、森林保全に係る取組を報告した。

　生徒たちは、森林教室のテーマ「ＫＥＥＰ　Ｔｈｅ　Ｆｏｒｅｓｔ」のもと、森林教室や夢の森づくりで取り組んだ活動を紹介した。４班に分かれ、動植物や環境調査、巣箱の設置、環境保全に向けた看板設置や草刈り、トドマツチップの散布、樹木板の製作・設置、原木シイタケの栽培など、時折クイズを交えながら多岐にわたる活動を説明。来年度以降も「いろいろな動物と共存できる夢の森をつくりたい」と発表した。

　このあと、生徒を代表して髙松真希斗さん（３年）、本間蓮さん（３年）、山内誠仁さん（１年）の３人が、センター職員とＮＰＯの代表と「もりで観察、学ぶ、育てる、教える」をテーマにしたパネルディスカッションに臨んだ。

　生徒たちは、楽しかったことや苦労したこと、活動を通して学んだことを報告。髙松さんと本間さんは、次年度以降の活動について「夢の森を順調に育ててほしい」「作業しやすい環境をつくって」などと後輩たちを激励。山内さんは「先輩たちの活動を、僕たちが引き継ぎたい」と力を込めた。

　小林校長は、義務教育学校に移行後も「引き続き森林教室を進めたい。定山渓の地から森林の大切さを発信していきたい」と期待した。

(札幌市 2023-03-15付)