札幌市立小・中　教員欠員数　１月時点で５３人に　年間常時５０人前後未配置

（札幌市 2023-03-15付）

　札幌市立小・中学校における教員の欠員数は、ことし１月時点で５３人だったことが分かった。年間を通じて常時５０人前後が未配置のままで、全国で教員不足が深刻化する中、市内においても臨時教員の確保が進まなかった状況があらためて鮮明になった。

　小・中学校の教員定数７４７０人に対する欠員と、病欠や産育休などで生じた欠員を合計した。市教委によると、４年４月６日の入学式時点で５２人が不足していた。５月１日時点では４９人とわずかに解消したものの、１月１日時点は５３人と増加し、年度当初から解消されなかった。

　不足数が増えた原因について、産休や育休を取得する正規教員が増えたが、代わりになる臨時教員が確保できていないと説明している。

　市教委は未配置を解消するために、昨年８月に臨時教員の年齢制限を緩和し、６０歳以上でも任用可能とした。

　また、４年度教員採用選考から臨時教員特別選考を設け、過去３年間に２４ヵ月以上の勤務実績がある場合は１次検査の教養検査を免除するなど、潜在的な人材の掘り起こしを続けている。

　市教委は「早めの声かけやホームページを活用した募集などによって、確保に努めていく」としている。

(札幌市 2023-03-15付)