札幌市　４月１日時点潜在的待機児童　２人減の１１９９人に　定員割れ施設　全体の６割強

（札幌市 2023-04-26付）

　札幌市子ども未来局は２１日、希望する認可保育施設に空きがなく、入所を諦める「潜在的待機児童」が、４月１日時点で前年度同時期比２人減の１１９９人だったと発表した。５年連続で減少したものの、１０００人を上回る高止まりの状況が続いている。一方で、定員割れの施設数は増加傾向が続いており、全体の６割強が定員に満たなかった。

　本年度の入所申込者数は３万４１７４人。入所を希望してもどこにも入れない国定義の「待機児童」は６年連続でゼロだった。ただ、潜在的待機児童は１１９９人おり、内訳は育児休業明けで需要が高まる１歳児が４２６人、２歳児が１８２人、３歳児が２３２人など。区別では人口の多い北区や豊平区などで特に多い。

　市は本年度、既存の幼稚園を幼保連携型の認定こども園に移行するなどして受け皿を拡大し、施設定員を２５０人分増の３万５８６０人に増やした。

　一方で、定員割れの施設数は７年連続で増えている。市内５５９ヵ所のうち３７７ヵ所で定員割れとなり、全体の６７・４％に上った。

　同局によると、保育士不足で受け入れ人数を制限せざるを得ない場合や、新設したばかりで定員に満たない場合なども含まれており、年度当初は定員割れになりやすいという。

　同局は「保育人材の確保などに取り組み、保育環境の整備を引き続き続ける」としている。

(札幌市 2023-04-26付)