新冠町 5年度教育行政執行方針 10月までに統合説明会 地域資源生かした教育を(市町村 2023-05-08付)
新冠町教委・奥村教育長
【苫小牧発】新冠町教委の奥村尚久教育長は、第1回町議会定例会で5年度教育行政執行方針を説明した。学校運営協議会の活動を通じ「地域社会、地域資源を活用した新冠町ならではの特色ある教育活動を推進していく」としたほか、小学校の統合について「10月までには調整を終え、最後の学校統合に係る説明会を開催したい」との考えを示した。
執行方針の概要はつぎのとおり。
▼確かな学力の向上
小・中学校では、1人1台端末をはじめとするICT機器や指導者用・学習者用のデジタル教科書およびデジタル教材を活用し、教育のデジタル化に対応した学習指導などを通して「主体的・対話的で深い学び」を推進する。
また、全国学力学習状況調査などを通して学習状況や学力の定着状況を把握・分析し、育てる資質・能力を明確にした単元計画と指導課程による「学び方」と「学びの質」を重視した授業改善を図っていく。
保護者との連携を深め、学年当たり10分の家庭学習の定着化とゲームやスマートフォンなどの適切かつ節度ある利用の徹底など、望ましい学習環境と生活習慣の確立を進めていく。
▼豊かな心と健やかな体の育成
道徳教育の定着化と充実を図るとともに、豊かな感性や情操を育む読書活動を推進していく。いじめ・不登校等をはじめとする生徒指導上の課題については、相談体制の強化やスクールカウンセラーを活用し、未然防止や解消のため学校組織全体で迅速な対応に当たり、関係機関との連携体制を図り的確な対応に努める。
全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果分析をもとに、授業改善による活動の充実と1校1実践の継続的な取組を通じて運動習慣の確立を進めていく。
▼特色ある教育活動の推進
幼・小・中による縦および小・小による横の連携や接続を意識した一貫性のある教育活動を継続的に推進し、合同学習などの実践活動を踏まえ充実を図るとともに、総合的な学習の時間を活用したカリキュラム・マネジメントの充実と探求学習の実践を進めていく。
学校運営協議会の活動を通じ、地域社会、地域資源を活用した新冠町ならではの特色ある教育活動を推進していく。
主権者教育の観点から、中学生と町長との懇談会を継続開催し、町づくりへの参画意識やふるさと愛を育む取組を推進するとともに、生きた教材である新聞の活用実践を図っていく。
▼特別支援教育の充実
個別の指導計画・教育支援計画など情報共有体制の円滑化を継続的に推進し、幼小中における効果的な支援を図っていく。
普通学級における困り感を抱える子どもの増加傾向に鑑み、関係機関との情報共有による早期の教育相談と支援体制の充実による継続的な教育支援を推進するとともに、教職員の研修参加を奨励し、専門知識の向上、共生社会の実現に向けて努めていく。
▼信頼される学校づくりの推進
義務教育9年間を見据えた幼小中一貫教育について、積極的な校種間交流を進め、教職員の研究活動とも連携し、実践活動を図っていく。
初任・中堅教員への指導主事の授業参観と指導助言活動を強化するとともに、研究指定校事業の活用や各種研修会の参加、公開研究会の積極的取組を促すことで教職員の資質向上と服務規律の保持を図っていく。
▼教育環境の整備
小学校の統合について、10月までには調整を終え、地域・保護者の皆さんから心配いただいた内容を含め、最後の学校統合に係る説明会を開催したい。
教職員の働き方改革については、本年度から本格運用する校務支援システムを活用し、校務事務の負担軽減や効率化を図る。また、教職員の在校時間を的確に把握し実態を分析・公表するとともに、学校と連携し改善への取組を進めていく。
▼認定こども園の教育・保育の推進
認定こども園の保育・教育活動は「就学前までに、身に付いてほしい力」を明確化した実践が重要となる。
小学校への接続を意識した幼児教育の充実に向けて、スタートカリキュラムの編成と実践活動を推進し、小学校との連携を深め、情報共有や要支援児の把握と早期対応に努めていく。
▼社会体育の充実
スポーツ少年団本部との連携によって子どもたちが様々なスポーツを体験する機会を設け、加入につなげていく。
中学校の休日の部活動を段階的に地域に移行すること等の方針を国が示していることから、当町の対応について関係者による協議会を設置し検討していく。
(市町村 2023-05-08付)
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