寿都町　５年度教育行政執行方針　公設民営塾の取組充実　寿都高存続へ魅力発信も

（市町村 2023-05-10付）

有田千尋教育長

　【小樽発】寿都町教委の有田千尋教育長は５年度教育行政執行方針において、公設民営塾での塾体験コース開設を継続し、基礎学力の強化を図るとした。また公設民営塾での個別指導の充実など、寿都高校存続に向けて魅力発信に努める考え。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼確かな学力の育成

　４年度から実施している、小学５・６年生を対象とした公設民営塾での塾体験コース開設による学習機会の裾野を広げる取組を継続し基礎学力の強化を図る。図書管理システムは５年度から本格的に学校間と総合文化センター図書室をネットワークでつなぎ、子どもたちが本に触れ合う機会を広げ、読解力の向上を推進する。英語指導職員と外国人英語指導員を配置し、ＩＣＴのさらなる活用に向け、児童生徒や教員へのサポート体制を整備する。

▼豊かな心の育成

　コミュニティ・スクールを通じて、地域資源を生かした体験活動をより推進し、道徳教育の充実に努める。人と人とのつながりの大切さを学ぶ思いやりの心を育み、ルールやマナーなどの順守意識や学習規律を身に付けられるよう、学習指導を行う。

▼健やかな体の育成

　学校でのマラソンや縄跳びといった活動を継続し、運動習慣の確立に向け取り組む。学校給食は、地場産品を積極的に活用するほか、食育を推進する。

▼信頼される学校づくり

　学校運営協議会を設置し、地域と共に支え合う学校づくりに取り組む。研究授業や研修会への積極的な参加を促すほか、町小中高連携推進委員会が中心となり、小・中・高校の滑らかな接続を意識し、学校間の連携に努める。学校の危機管理マニュアルに沿った指導と「こどもＳＯＳステーション」を活用し、児童生徒の安全確保に努める。

　寿都高校存続に向けては、公設民営塾での個別指導を充実させるとともに、学力やスポーツなど高校の魅力発信に努める。

▼家庭教育支援の充実

　規則正しい生活習慣や生活能力、コミュニケーションツールのモラル教育や社会的マナーを身に付けられるよう、家庭教育への支援をする。

▼活力ある地域コミュニティの形成

　地域学校協働本部を中心に、子どもの社会性・主体性を育み、次代を担うリーダーの育成を推進する。

▼運動・健康づくりの推進

　各種運動教室を開催し、健康意識を根付かせ、スポーツ振興と健康増進を図る。

▼文化の伝承・振興

　総合文化祭を継続し、新たな価値観を創造する機会を増やす取組を推進する。旧歌棄佐藤家漁場の整備基本計画策定の準備を進めるほか、歴史的建造物橋本家の教育や観光などへの活用を図り、歴史を生かしたまちづくりを推進する。

▼生涯学習活動支援と環境整備

　ウィズコムカレッジを開設し、幅広い世代に学習の機会を提供し、総合文化センターなどの社会教育施設や総合体育館など社会体育施設の継続的な維持管理に努める。

(市町村 2023-05-10付)