藻岩高と啓北商高再編新設校基本計画　７年度着工、９年度開校　札幌市教委　商業科講義室など

（札幌市 2023-05-31付）

藻岩高啓北商業高再編新設校基本計画（クリックすると拡大表示されます）

　札幌市教委はこのほど、市立札幌藻岩高校と市立啓北商業高校の再編新設校の新築等基本計画をまとめた。両校の実績や特色を生かした教育を行えるよう、商業科専用講義室や、学習成果を発表できる集会スペースを設ける。７年度に着工し、９年度の開校を目指す。

　藻岩高と啓北商業高の再編は、７年度以降の中学卒業者数の大幅な減少を踏まえたもの。単位制を導入して普通科と商業科系を合わせて１学年８学級とする方針で、全日制の市立高校の再編は初めてとなる。

　藻岩高が進める先進的な地域探究活動や啓北商業高の実践的な職業人材育成プログラムなど、両校の実績や特色を生かした教育内容を目指す。

　新校舎棟は延床面積９８００平方㍍。概算事業費は解体工事を含めて７４億円を見込んでいる。

　普通教室と特別教室は計４６室あり、アプリ開発やＶＲ・ＡＲなどの最新映像技術を取り入れた教育に対応できるよう高性能ＰＣやプロジェクターなどを整備した商業科用講義室を設ける。

　最大で１学年（３２０人）程度の生徒が集まって、学習成果を発表したり、討論したりすることができる集会スペースの設置も計画している。

　現在の藻岩高の校舎は昭和４９年、啓北商業高は昭和５５年に建設され、共に老朽化していることから、再編に合わせて現在の藻岩高の敷地で新設する。１９００平方㍍の体育館のほか、雨天練習場を設ける。既存の体育館は新校舎と渡り廊下で接続して引き続き使用する。　

　再編後の啓北商業高校舎に関しては、売却や解体を視野に今後の活用方法を検討する方針。

　本年度、基本設計に着手し、秋ごろには保護者や地域住民を対象とした住民説明会の開催を予定している。

(札幌市 2023-05-31付)