札幌市　４年度アイヌ施策報告書　団体体験　７５校５６００人　出前体験６２校５４１８人に

（札幌市 2023-09-13付）

４年度体験プログラム・出前体験プログラム実施校数（クリックすると拡大表示されます）

　札幌市市民文化局は、４年度アイヌ施策年次報告書をまとめた。アイヌ文化の理解促進に向けた小中高校生団体体験プログラムの実施校数は７５校で５６００人が参加。団体出前体験プログラムは、６２校で実施し５４１８人が参加した。

　市は、３年３月に第２次アイヌ施策推進計画を策定。基本理念「アイヌ民族の誇りが尊重されるまちの実現」に向け、５つの施策目標に基づき各種事業を進めている。

　推進施策「アイヌ民族の歴史の尊重と教育施策の充実」に関わっては、アイヌ文化交流センターで実施する「小中高校生団体体験プログラム」、職員が各学校を訪問して実施する「小中高校生団体出前体験プログラム」などを展開した。

　体験プログラムは、７５校で実施し５６００人が参加。２年度から送迎バスを無料で運行するなど実施しやすい体制整備に取り組んでおり、前年度と比べ実施校数は１７校増加した。

　出前体験プログラムは、前年度比３校減の６２校で実施し、総勢４５１８人が参加した。

　このほか、市教委の「人間尊重の教育」推進事業の一環で「アイヌ民族に関する学習を窓口に人間尊重の意識を育む研究」を推進。研究推進校として小学校２校を指定し、体験的な学習に関する実践研究などに取り組んだ。

　推進施策「生活環境等の整備」に関わっては、アイヌ教育相談員を１人配置し各種相談に対応。相談件数は５０８件だった。

　また、夏季休業期間中の４年８月３～７日、冬季休業期間中の５年１月８～１２日の計１０日間、アイヌ民族の児童生徒を対象とした学習支援を実施。延べ１８人が受講した。

(札幌市 2023-09-13付)