「たけたかく」の精神を　札幌藻岩高 創立５０周年記念式典　新しい高校に引き継いで

（札幌市 2023-09-25付）

札幌藻岩高５０周年記念式典

　市立札幌藻岩高校（尾﨑茂樹校長）の創立５０周年記念式典が２０日、同校で執り行われた。同校として最後の周年行事。尾﨑校長は、長い歴史の中で築き上げてきた「たけたかく」の精神が「新しい高校にも引き継がれていくだろう」と思いをはせた。

　同校は昭和４８年、中央中学校を仮校舎として開校。初代校長の瀬戸哲郎氏が校歌の歌詞に込めた「たけたかく」の精神のもと、特色ある教育活動を展開し、１万８０００人を超える卒業生を送り出している。

　令和９年度に市立札幌啓北商業高校と発展的統合することが決まっており、藻岩高として最後の周年行事となった。

　式辞に立った尾﨑校長は、同校の歴史を振り返りながら「瀬戸先生が描いた思いは、新しい高校にも引き継がれていくだろう」と述べた。最後に、校歌の歌詞になぞらえて「たけたかく、こころさかんにあれ」と生徒を激励し締めくくった。

　札幌市教委の長谷川正人学校教育部長が祝辞を述べ「“たけたかく”の言葉にあらためて思いを巡らせるとともに、多くの先輩たちが築いてきた輝かしい実績・伝統を継承し、常に誇りを持ち発展することを願っている」と期待を寄せた。

　さらに、タレントとして活躍する同校卒業生の杉村太蔵さんと大泉洋さんからサプライズでビデオメッセージが届いた。大泉さんは、藻岩高の名前がなくなることを惜しみつつ「藻岩高生としての誇りを持って生きていってほしい」とエールを送った。

　式典後、同校卒業生のノンフィクション作家・梯久美子さんが「歴史にふれる、今を生きる」と題して講演した。

(札幌市 2023-09-25付)